集客は点ではなく面で考える
ポップアップショップへの集客についてやり方を模索している中で最近気づいたのは、"ショップ"という点ではなく"エリア"という面で集客すべきなのでは、ということです。
そう思ったのはlululemonというアメリカで一世を風靡しているヨガウェアブランドの店舗集客施策を知ったことがきっかけです。
lululemonの店舗ではそのエリアでおすすめのカフェやショップの情報が発信されているそうで、lululemonに立ち寄った後「どこに行こうかな」と悩むことなく、そのエリアを楽しみ尽くして帰ることができるのだとか。
(※日本にも店舗がオープンしたようですが、そこも同じ取り組みをしているかどうかはわかりません)
この話を聞いた時、「これぞまさに顧客視点…!」と感動せずにはいられませんでした。
普通のお店は自分のショップに関する情報しか発信しておらず、いかに"お店に"来てもらうかに苦心しています。
でも実際にお客様の気持ちになってみれば、お店に行くための外出ではなくそのエリアで遊んだついでにお店にも寄ってみようかな、という順番なんですよね。
だからこそ表参道や原宿、銀座といったエリアは出店場所として人気なのですが、その分地価も高いのでなかなか手をだせないブランドが多いのではないかと思います。
コスパのよい清澄白河や蔵前といった東側エリアも最近人気が高まっているとはいえ、訪れる人の数は表参道や原宿には到底およびません。
そうしたエリア自体の集客力が見込めない場合には、DMやメール、SNSなどの告知を通して集客を行う際に、そのエリア自体の魅力を打ち出すことが重要なのではないか、と考えています。
商品紹介よりも近くのカフェやショップが載っているミニお散歩マップの方が「行ってみようかな」と思うものだし、それをきっかけにお店で会話が広がることもあります。
そして何より、売り込み感が薄いので負担なく送ったり配ったりすることができる。
最近はFacebookでイベントページを立てて集客するブランドも増えてきましたが、商品紹介とは別に
「こんな素敵なカフェがあるので、お買い物に疲れたら立ち寄ってみては。」
「会場近くにはこんな雑貨屋さんが。ポップアップショップにいらした際はぜひ立ち寄ってみてください」
といったエリア情報を添えると"行ってみたい欲"に火をつけることができるのではないかと思います。
ショップへの集客で大切なのは"お客様の1日"をデザインする意識。
そんなことを感じたlululemonの事例でした。
(Photo by tomoko morishige)
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私のnoteの表紙画像について書いた記事はこちら:人のフィルターを通して見る世界