美味しそうに見せかけた痛快映画!スカッとフランス
デリシュ!という料理人の映画を観た。
見出しはこう。
なるほど!挫折した料理人が奮起する映画か!
【シェフ 三ツ星フードトラック始めました】とか
【二ツ星の料理人】的なやつね!面白そう!
って思うじゃん?
始まりはすごくよかった。
美味しそうなパイを作って
美味しそうな料理が並んで・・・
でも美味しそうな鍋の蓋を開けて見たら
中身はスカッとジャパンでした・・・というのがこの映画。
主人公マンスロンを好きになれる人はあまりいないでしょう。
いまいち人物像が見えてこなかった。
「デリシュ!」と一言も言ってくれない貴族連中より
笑顔で食べてくれる人たちを相手に料理を作りましょうと
ヒロイン役のルイーズが引っ張っていってくれるものと思っていたけど
始まって何十分経ってもその気配がなく
マンスロンおじはなんと目を閉じているルイーズに手を出そうとする始末。
そういえばオープニングでもイチャイチャしてたもんね。
そかそか、一流のシェフだってそりゃ人間だもん性欲あるよね!
料理映画でわざわざ教えてくれてありがとうございました。
ルイーズが元娼婦の振りをしていたのは正体を隠すため。
嘘の生い立ちではあったけど
自分を安売りしたい女ではないことはわかります。
その割には胸がモリモリな点が気になりました。
2人が少しずつ打ち解けてきて・・・って感じでもないけど
料理する方向にシフトしていくかな、と思いきや
自分を足蹴にした公爵を家にお招きすることになり
謝るのも嫌な程料理にプライドを持っていたはずのマンスロンが
ここにきて超張り切りだす(なんで?)
ウキウキで"デリシュ"を作って待っていたのに通り過ぎる馬車。
マンスロンは落ち込み、ルイーズはぶち切れ。
そこでようやく彼女の目的が発覚する。
元娼婦は嘘で本当は侯爵夫人。
実は料理を習いたいのではなく、目的は公爵を暗殺することだったのだ!
いや~・・・無理があるよどういう計画?
二言で話されてたけど全然納得できなかった。
マンスロンが呼び戻されたって自分が公爵に近づけるとも限らないのに。
この辺から"思っていた映画と違うな…"とぼんやり思っていたのが突出。
思っていたのと違う!
やーっとレストランを作り始めるのが開始1時間18分(1時間52分の映画)
遅いよ!!!
レストランの光景が続くのは3分間。
ルイーズが去ったあとのマンスロンは抜け殻のようになってしまい
せっかくレストランに集まったお客も去っていく。
意外と恋愛脳なのね・・・息子もそばにいるんだけど・・・?
ルイーズを連れ戻すため修道女会へ。
いきなり挟んでくるギャグシーン。ここが一番面白かったかな!
再び公爵をお迎えすることになり、物語は復讐劇へ。
えーん。公爵云々の話は全く興味ないよぉ。
彼を恥ずかしい目に遭わせて、2人の大勝利!
なんなんだそのざまぁ感は・・・
酷い人なのはわかっていたでしょうに。それでも1度目はウキウキだったじゃないの。好きな女を苦しめたとわかったから憎い人になったの?
せめてデリシュと言わせるオチにしてほしかった。
最後執事が急に働き出すところが感動ポイントのつもりらしい。
全体的に料理シーンが少ないのが一番残念だった。
机の上でガシャガシャやってる絵だけ。
どんなオーブンで焼いているのか。焼きあがる瞬間の映像くらいほしい。
それから息子の存在の薄さ。
いる意味あるのかってくらいマンスロンからは愛情を感じ取れない。
シェフ三ツ星フードトラックとはえらい差です。。。
デリシュは食べてみたい。
U-NEXT/字幕