アサシンクリードオデッセイは現代編もとても良かった
アサシンクリードオデッセイのメインストーリーをクリアしました。いやー楽しかった!ここまでのプレイ時間は72時間ほど。放置時間も含まれているけど、適度にサイドクエストや探索もこなしつつ、またイベントシーンの会話は一切スキップせずにきたらこれだけの時間がかかってしまった。カメラワークとかモーションがちゃんとつけられてるとただの会話シーンでも飛ばさずに見たくなるんですよね…。
今回のメインストーリーはマルチエンディングって話だったんですけど、正確には主人公の家族関連のストーリーがそれでした。俺の旅では道中の行動があまり上手くいかず、こまめなセーブなどもしていなかったので最終的に2人の家族を失ってしまいましたね。やるせない。必ず助けると約束したのに…スマンありゃウソだった。
家族以外の話でもちょっと問題があって、物語後半である人物を糾弾するために証拠を集める必要があるんですがどうしても最後の証拠が手に入らなくて。その原因がだいぶ前のクエストにあった。ある人物を始末する際にこっそりと始末するか民衆の前で公開処刑にするかっていう選択があったんですけどそこで後者を選んじまったわけですよ。だって大悪人だし反省の色も無かったし…でも結果としてはその行動のせいで後半の証拠集めに影響を及ぼしてしまった。今までのアサクリだったらこういう展開は考えられなかったから本当今回はよくやったなあと思います。糾弾がうまくいかなかった場合、直接始末して「ほらやっぱりそういう奴だったろ」と本人から探った証拠を事後提出するという展開になってしまうのはちょっと困惑したけど。お前…いいのか、それで。
歴史上の人物たちもわんさか出てくる。世界史知識貧弱な俺でもヘロドトス、ソクラテスくらいはわかったんですが、他にもアリストファネス、アルキビアデス、ヒポクラテス、ペリクレス、クレオン、アスパシアなど、後に調べたらこれも実在した人物だったかってのが多数。みな結構特徴づけされているし各キャラごとのクエストも一部ですがあったりするのでだいぶ愛着が湧きました。有能なのにやたらとロマンスに誘ってくるアルキビアデスとか。あと架空の人物だけど副船長として常に隣にいてくれるバルナバスとかいうかわいい爺さん、ほぼヒロイン。
そして今回はかつてのアサクリらしさである要素…つまり現代編も良かった。まず大前提であるアサクリシリーズの設定を。
アサシン教団とテンプル騎士団が過去から現在まで数百年に渡って戦いを続けており、テンプル側がエデンのかけらと呼ばれる古代の秘宝のふしぎなちからで人類の意思統一による支配を目指しているのに対して、人類の自由意志を尊重するアサシン側はそれを阻止しようとしている。
エデンのかけらはかつて来たりし者(先駆者、第一文明、イスなど様々な呼び名が存在する)という、人類史以前に遥かに優れた文明を持っていた…が滅びた者たちが残したものである。その秘宝のありかを探るためにアブスターゴ(テンプル騎士団の現代での姿)は”アニムス”という過去の人物の記憶を探れる装置を開発した。この現代編からゲームは始まり、アニムスで現代の人物が追体験する過去編へ移る。
こういう物語が毎度あるのがアサクリです。1~3までは現代編の主人公としてデズモンド・マイルズという明確な存在がいたけど、なんやかんやあってヤツは死んだ。この頃はかつて来たりし者もがっつり絡んできていたんだけど問題はその後の4から。主人公のいなくなった4にも現代編はあるけど、操作するときは常に一人称視点で、アニムスのテスト要員という設定以外にキャラクターの姿や名前は存在しない。次作のローグも同様。一応データベースから設定とかはいろいろと探れるけどそれまでのものに比べるとどうしても物足りなさが勝つ…。
次のユニティではもはやゲームで遊ぼうとしたらハッキングされて巻き込まれただけの一般人だから情報量の薄さは言わずもがな。次のシンジケートでは、シリーズファンにとってはお馴染みのショーンやレベッカの活躍が見られたし多少ながら展開もあった。しかし相変わらず主人公は不在。
しかしその後、これまでの1年スパンから更に1年の間を空けて発売されたオリジンズでは遂にレイラ・ハサンという新たな現代編の主人公が登場。アブスターゴの社員だったが、アニムスを自作し独自に研究を進める中でテンプル騎士団、アブスターゴの目的を知ってしまった彼女はアブスターゴから追われる立場となり、更に先のデズモンドの父であるウィリアム・マイルズに誘われてアサシン教団に協力することに…という立ち位置。”アサシン”クリードで名前にハサンが入っている人物とか意味深すぎませんかね。
アニムスの設定で流入現象ってのがあって、簡単に言えば過去の記憶を見ているうちにそれと自分の記憶がごっちゃになって狂ってしまう可能性がある、逆に戦闘技能が身についたりなどというメリットもあるってものなんですが、デズモンドはこれのおかげでアルタイル、エツィオ、コナーという祖先のアサシンの技術を自分のものにしたおかげで、元はただのバーテンながらアサシンとして戦えるようになっていたんですね。で、レイラにもおそらくこの流入現象が起こっている。なんせ壁登りやイーグルダイブもするわ、アブスターゴの襲撃隊も軽く撃退してしまうわという活躍を見せているから。ただオリジンズは顔見せ程度でこれ以上の展開は無かった。
そしてオデッセイでも、レイラが現代編の操作キャラクターとして登場。ネタバレになってしまうので詳しくは書けないんですが、今回は短めながらデズモンド時代のような中身のある現代編を味わえます。かつて来たりし者との邂逅、エデンのかけら、過去と現代の交錯…そういう要素です。いやほんと「アトランティスの門」クエストのラストの展開がすごく良いから…こういうのを待ってたんだよ。深夜2時にクリアして余韻に浸りたいのにエンドロールが流れないのが寂しかったので、メニューからスタッフクレジットを流してセルフエンドロールしましたよ俺ァ…。
このシナリオとなるとズンパスの追加エピソードも単なるサイドストーリーとかでなくがっつり本筋の続きをやる可能性が出てきたんですよね。「最初の刃の遺産」がものすごく楽しみになってきた。今回は本気だぞUBIも。本国の方じゃゲームだけだと現代のシナリオがカバーしきれないから小説やらいろいろ出しているらしいが日本ではそこらへんは出ていないので、今後もゲーム内でこれくらいは進展させてほしい。頑張ってくれUBI!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?