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読書を始めた。

2024年の10月ごろ、
少し肌寒くなってきている時、
仕事の帰り道にブックオフに立ち寄った。
「読書を始めたい」と、心のどこかでずっとそう思っていた。何かを始めるのに対して多くのエネルギーを使う私はなかなか始めることができずにいた。その日の私は何かに突き動かされてブックオフの自動ドアが開いて、店内の温もりを感じたのを覚えている。
中には客がちらほらいて、彼らを縫うようにして小説がありそうなところに足を運んだ。大量の小説が眼前を埋め尽くし、ただ本のタイトルを眺めた。インパクトのあるタイトルの小説を手に取り、裏表紙のあらすじを読んだが、それだけでお腹いっぱいになってしまう。こんな私が読書を始められるのか自分を疑った。無論、1ページ目にすら辿り着くことができない。
そこで私はChatGPTに相談した。「本の選び方を教えてください」と。その後、質疑応答などを繰り返し、上橋菜穂子さんの「鹿の王」という小説を勧められた。
鹿の王を見つけて、1ページ目から読んでみた。最初から読みやすかった。けれどブックオフで購入はしなかった。なぜなら、本の状態が悪く、安いので、あまり気が乗らなそうだと思い、普通の本屋に行き新しいものを買った。結果的にその選択は成功だった。安いものだとお金を出して買ったという思いが薄れてしまうからなのと、本の状態が悪い(汚かった)と気が散ってしまう気がするからである。
そして、私の読書生活が始まった。あの肌寒い10月から現在に至るまでいくつか本を読み、読書が趣味と言える程ではないが習慣と言えるくらい日頃から本を読んでいる。
読書は楽しい。読むスピードは最初に比べたら速くなっている。自己成長の面でも楽しさを感じている。今は物語小説を読んでいるが、今後は他のジャンルも読んでみようと思う。例えば、哲学や心理学、洋書など。
広く深い世界に私はこれからの人生という長いスケールで、茫漠とした時間を使い、莫大な知識を1ページずつ捲りながら掘り進めていこうと思う。

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