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こどものつぶやき ㊼ 子どもたちがつぶやいたことをまとめました
子どもたちがつぶやいたことばを記録していましたので、それを少しずつ書いていこうと思います。名前は仮名です。
弦(げん)3歳のつぶやき
弦は目医者のことを
「目の痛い屋さん」
と言います。
弦が突然、「だめだよねー。げんの耳、フンしたらやだよねー」と言いました。
お父さんが耳くそっていうから、そうなっちゃったんだと思います。
弦 4歳のつぶやき
弦がコーンスープを飲んだら熱かったので、あわてて牛乳を口の中へ。冷たい牛乳のおかげで、やけどしそうだった口の中がすうっと治まりました。
「牛乳ってやさしいねえ。熱いの、なおしてくれるもん」
助かったという声で、そうつぶやいていました。
ある時は、納豆ご飯。味がイマイチ薄く、おいしくありません。しょうゆを少したらしてやると、ちょうどいい味になりました。息子はうれしそうに
「しょうゆってやさしいねえ」
またこんなことも言っていました。
「せっけんってやさしいよね。よごれたとこ、ぴかぴかにしてくれるもん」
私が包丁で手を切った時も、何日かして傷口がふさがったのを見て、「からだはね、自分でケガを治そうとする力があるんだよ」と言ったら、
「からだってやさしいねえ」
と感心していました。
彼の大好物はレーズンロールパン。
ある日久しぶりにレーズンロールパンを買ってきました。それにかぶりつき満面の笑みを浮かべて、
「レーズンロールパンってやさしいねえ!」
「やさしい」ということばはいいですね。聞くだけで心がほんわかします。牛乳もしょうゆもせっけんも、ロールパンも、それからからだも、みんなやさしいんだよね。ほんとだね、よかったね。
弦が、おにぎりに入った梅干しがどのくらいすっぱいかこわごわ食べていました。
「お母さん、
弦のからだに梅干しを研究するところが入ってるの」
慎重に調べるように食べていたので、自分でそんな感じがしたのでしょう。
月に薄く雲がかかりぼやけて見えました。いつもの光っている月とは違う感じです。
弦がそれを見て言いました。
「元気がない月もあるんだよ」
光り輝いていないので元気がないように見えたのでしょうか。
(つづく)