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ゲーム実況者キヨ。にどハマりした理由

「ゼルダの伝説」から始まった“沼”体験

みなさんは、ゲーム実況者「キヨ。」さんをご存じでしょうか。YouTubeのチャンネル登録者数が513万人を超え、動画の再生数も毎回驚異的な数字をたたき出すレジェンド的存在です。私自身、もともとはそれほどゲーム実況を追いかけるタイプではありませんでした。ところが、ある日、「ゼルダの伝説」のゲーム実況を何気なく視聴したところ、あっという間に“キヨ沼” へ引きずり込まれてしまったのです。

本コラムでは、なぜキヨ。さんの実況がこんなに面白いのか、そしてなぜ多くの人に愛されているのかを、自分なりの視点でまとめてみます。
「ゲーム実況って興味ないかも…」と思っている方でも、このコラムを読めば、“沼”がすぐそこまでせり上がっているかもしれませんよ。


1.ゼルダの伝説が“沼”の入り口だった

私が最初にハマったきっかけは、 「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」 の実況シリーズでした。もともとゼルダ好きということもあり、新作の発売で話題沸騰していたゲームをどうしてもプレイ前に少しだけ映像で見たかったんです。そこで出会ったのが、キヨ。さんのプレイ動画。

  • 視聴者を置いていかない語り
    ゼルダはオープンワールドで広大なフィールドを移動する時間が長いのですが、キヨ。さんは常に何かしら喋っています。しかも、ただの感想や説明だけでなく、面白トークや雑談を挟んでくれるので、画面を見ていなくてもストーリーがわかる。移動中や家事の合間に流す“作業BGM”としても最高でした。

  • ムービーシーンや重要セリフのしっかりアテレコ
    ゲームのセリフをすべて読み上げてくれるため、音声だけでも状況が伝わるんですよね。「なんだこれ? 女の子の部屋か?」なんてリアルタイムで実況するから、画面をチラ見できないときでも安心して楽しめる。

ゼルダの世界観を壊さない程度にほどよくテンション高く、かといって騒ぎすぎて物語を邪魔するわけでもない。そんなバランス感覚に「めちゃくちゃ喋るし、しかも内容が面白いじゃん!」と感動して、気づけば関連シリーズを一気見していました。


2.“ずっと喋ってる”のにウルサくない理由

キヨ。さんの実況の大きな特徴は、とにかくマシンガントーク。一見ただの“おしゃべり芸”かと思いきや、その内容には視聴者に配慮した工夫が隠れています。

2-1.移動時間や探索シーンをトークで補完

多くのゲームには、何もイベントが起きない移動シーンや、長々と探索するパートが存在します。普通の実況者さんだと無言になりがちだったり、面白いことがなかったり。でもキヨ。さんは、「ここは草原みたいだな~、俺の地元を思い出すなあ」など、小ネタトークで退屈な時間を埋めてくれる。

  • 移動=沈黙になりがちな他の動画と比べても、間が空かないから飽きない

  • 雑談がラジオ的な面白さを生み、ストーリーの進行が止まっても視聴者を置いていかない

2-2.状況説明やキャラのセリフをしっかりアテレコ

「このキャラはクール系だな」「お爺さんの声はこんな感じかな」といった具合に、キャラクターごとに声を変えながらセリフを読んでくれるから、音声だけ聞いていてもだいたい理解できます。特に物語重視のゲームでは、こういった実況スタイルが視聴者にはありがたいんですよね。


3.不快感の少ない“絶妙トーク”が人気を支えている

ゲーム実況で人気を得るうえで、実は 「人を不快にさせるかどうか」 がめちゃくちゃ重要です。キヨ。さんを見ていると、そのあたりのバランスが抜群だなと感じます。

3-1.過度なエロネタや差別的表現が少ない

ときには下ネタを言うこともありますが、それは小学生がクスクス笑う程度のライトなもの。女性や子どもに嫌悪感を与える“きつい”エロネタは極力避けている印象があります。大衆ウケを狙うなら当然といえば当然ですが、意外にできていない実況者さんも多い中、キヨ。さんはしっかり配慮している。

同様に、海外のゲームで登場するLGBTQ要素やマイノリティキャラに対しても、変に茶化したり引いたりせず「いろんな愛の形があっていいよね」と自然に受け止めるスタンス。大勢のファンがいるからこそ、そこにいる多様な人々を傷つけない姿勢を貫いている点も好印象です。

3-2.テンションの使い分けが巧み

  • バカゲー系=元気爆発のハイテンション
    シンプルに騒いで笑えるバカゲー(アクションや物理演算のはちゃめちゃゲームなど)では、全力の大声をあげてツッコミを入れてくれる。心霊的なものも寄ってきそうにないほど騒がしい、と言われるほど。

  • シリアス系ストーリーゲー=映画のような落ち着いた進行
    感動要素の強いゲームやストーリーが重厚な作品(たとえば「ラストオブアス」など)では、無駄にふざけすぎずに物語の雰囲気を尊重。せっかくの世界観を崩さない節度ある実況が、より作品の魅力を引き立てます。

  • ホラー=怖さを中和するツッコミ
    ジャンプスケアで驚きつつも、すぐに大笑いしてしまうから、視聴者もつい笑ってしまい、ホラーが苦手な人でも意外と見やすい。


4.沼りポイント:視聴スタイルに合わせた配慮

YouTubeで動画を見る人は、必ずしも画面にかじりついているとは限りません。キヨ。さんの実況は“音声だけでも内容がつかめる”配慮が多く、“ながら視聴”にも向いています。

  • 生活のBGMとして流せる
    家事中や通勤中に聴いてもストーリーがわかるため、ラジオ感覚で楽しめるのが強み。

  • テンポの良い編集
    ダラダラと同じ場面が続くときや、謎解きで長く詰まったときなどは大胆にカット。見ていてグダグダ感が少なく、サクサク進むので飽きさせません。


5.「人気の理由」が学べるポイント

5-1.大衆受けするコンテンツ選び(+意外性)

話題の新作ゲームをいち早くプレイするだけでなく、数年前にブームを起こしたゲームを 「今」 あえて実況することで、「そのゲームのファンも取り込みやすい」戦略が感じられます。ゼルダはもちろんのこと、「Undertale」「Detroit: Become Human」など海外の名作にも積極的にチャレンジしており、国内外問わずファン層を拡大。

5-2.ファン層を意識した言動

子どもから大人まで見ている、男女問わず楽しんでいる、そして海外ユーザーも多い。だからこそ、できるだけ誰かを傷つけるような表現をしないことが大切だとわかっているのでしょう。ネタにして良いラインと悪いラインを理解している姿勢も、長年支持される理由のひとつ。

5-3.継続力とブランディング

キヨ。さんの実況歴は15年以上。長い時間をかけて動画投稿を積み重ね、ファンとともに年齢を重ねてきた背景があります。しかもその間、絶妙な編集と“キヨ節”トークでキャラクター性を高めてきた。長期的な目線でブランディングを確立しているからこそ、東京ドームでのイベントを実現するほどの圧倒的存在感を誇れるのでしょう。


◾️まとめ:ゲーム実況の枠を超えたエンターテイナー

私が「ゼルダの伝説」の実況からキヨ。さんにハマったのは、単にゲーム好きだからという理由だけではありませんでした。 豊富な話術と視聴者思いの配慮が詰まった“ながら視聴にも耐えうる動画” だからこそ、「もっと見たい!もっと聞きたい!」と沼に引き込まれたのです。

  • 日常の作業BGMでもストーリーが伝わる

  • エロや差別表現など過激路線は控えめなので幅広い層が安心して楽しめる

  • ゲームの世界観にあわせてテンションを使い分けるプロ意識

これらの要素が絡み合って、「ゲーム実況といえばキヨ。」というほどの人気を築き上げているのでしょう。YouTuber=ただの「動画投稿者」というイメージを覆すトップレベルのエンターテイナーだと実感します。

もしあなたがまだキヨ。さんの実況を見たことがないなら、ぜひ“沼”に入り込む覚悟をもって試しに再生してみてください。特に「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の初回動画あたりは大変おすすめです。はじめは「ふーん、ゲーム実況か」程度の興味でも、いつの間にか夜更かしして再生リストを追いかけているかもしれません。

そこに待ち受けているのは――抜け出せない“キヨ沼”です。覚悟はよろしいでしょうか?


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