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Book #5 良き承継とはWHYを生かし続ける組織だ『WHYから始めよ!』

書籍名  「WHYから始めよ!」
著者  サイモン・シネック
発行  日経BP 日本経済新聞出版本部 
               2012年1月24日 /2021年3月15日 (20)

eriko的要約

世の中には、「形式上のリーダー」と「本物のリーダー」がいる。
「形式上のリーダー」は、権力のある座に就いていたり、影響力を持っていたりする。いっぽう「本物のリーダー」は、私たちを奮い立たせる。
                          (本文扉引用)

著者は「本物のリーダー」を、インスパイア型リーダーと呼び、従わざるを得ないリーダーではなく、従いたいとみずから望むリーダーについていく、私利私欲のためではなく、私たちのために先導してくれるリーダーに従う、と言う。

大切なのは「操作と鼓舞」。
顧客は『なぜ』顧客で居続けるのか?
社員は『なぜ』社員で居続けるのか?
忠誠心ではなく「操作と鼓舞(インスピレーション)」で人の行動への影響を考える。

企業を強くしているのは企業文化。
信条と価値観が共鳴した人々の集合体をいかにリードするかが大切である。
WHY(なぜ)-HOW(どうやって)-WHAT(なにをしているか)のゴールデンサークルは、脳の仕組みに合致する。
まずWHYを担う感情をつかさどる大脳辺縁系に、インスパイア型リーダーは📢を持ち、信念や夢、自分が信じていることを伝えることが重要である。

感情に訴えたのちに、HOWでの実践が伴い、理性や理論を担う大脳新皮質に該当するWHATで行動に落とし込む。
信念を確実に信じさせるからこそ、実行する方法を確実に理解し、行動に繋がるのである。

良き承継とは、WHYを生かしつづけること。
組織はすべてWHYで始まるが、WHYを忘れた組織は、自分自身に勝とうとするのではなく、だれかを打ち負かすことだけになる。


eriko感

前職先の3代目が行った社内プロモーションに、「WHY→How to」というメッセージがあった。「誠実に答えます」というサブメッセージがつけられていて、顧客向けにもとれるが、本質の目的は、リーダー・管理職層への意識づけで、メンバー(部下)のWHYに誠実に答えることを推奨し、WHYを基本にせずHow toに囚われていてはいけない、ということを何度も伝えていた。

日本型経営のいいところは、きっと、情緒的なところなのだと思う。
けれども、その諸刃の剣の一面は、えてして村型・内向き組織になり、保守的になってしまうところだが、だからと言って、欧米型経営の理論的フレームだけをそのまま持ち込んでもアンマッチだ。
成果評価などはいい例なのではないだろうか。好き嫌い人事はダメだ!と言うのは簡単だが、人は大脳辺縁系を基礎とした思考クセを持っている以上、感情が混じらないことなど無い。それを知って、どうコントロールし、うまく使っていくか、好き嫌いは生まれてしまうものだ、という前提にたって、どう大脳新皮質のWHATに繋げていくか、が大切なのだとこの本は、改めて教えてくれている。






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