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【英語で】三日坊主
三ヶ日が明けましたが、丁度週末に突入という事でまだお休みと言う方々もおられる事でしょう。「新年の抱負は元旦に立てたよ」と言う方は順調でしょうか?私も何回も経験がある「三日坊主」になっていらっしゃる方もおられるかも知れませんね。さて、
Q:三日坊主を英語で言うとどんな表現がある?
A:例えばquitterと言う単語を挙げている人がいますが…
まずは、三日坊主の意味と由来を確認しておきましょうか。
非常に飽きっぽく長続きしないことのたとえ。またそのような人のこと。
僧の修業というものは、早朝からお勤めが始まり、食事も粗食で規則正しい生活を強いられる。出家しても、中途半端な気持ちでは修業の厳しさを乗り越えられず、三日経ったら還俗(出家した人が再び俗人に戻ること)してしまう人がいることから出来た言葉。
言葉の意味が変遷することは当たり前なのでそれ自体何の問題もないのですが、由来を鑑みるに、元々は「厳しさを乗り越えられず」にやめたことが現代のことわざとしては「飽きっぽくて」に変わっていますね。単に「飽きる」のは困難や厳しさがなくても起こり得ますから、元々の意味とは異なるニュアンスで「長続きしない」と捉えられている様です。
それではquitterの意味は何でしょうか。
(usu. with negative) 《informal》a person who gives up easily or does not have the courage or determination to finish a task.
(通常否定形で) 《口語体》すぐに諦めたり、任務を遂行する勇気や心構えのない人
この説明からすれば、現在の三日坊主の意味よりは元々の「修行の厳しさを乗り越えられず」の方に近いので、今よく使われている意味、単に「長続きしない人」とは異なると思われます。また、英和辞書では
(困難にあうと)簡単にあきらめる人;意気地無し;臆病者、腰抜け
となっており、今の三日坊主のニュアンスとは随分違うとわかります。
実際quitterを使った例文としては、上記ODEの説明にある通り否定文で使われているのがほとんどであり、例えば
He won't resign because he's not a quitter.
彼は
- 中途半端な人間じゃない
- 志半ばで諦めるような人じゃない
から辞任はしないよ。
とでも私なら訳すような文章で使われています。飽きっぽさから「長続きしない人」と言う意味での三日坊主は当てはまりませんよね。では単に「長続きしない人」と言う意味で「私、三日坊主なんです」と言いたければどうしましょう? 実はquitter(quit+-er=やめる人)の元となる動詞quitを使って
I (tend to) quit easily. すぐやめちゃう(クセがある)んです。
と言えばそのニュアンスが伝わるでしょう。
ちなみに、quitはラテン語で静かなを意味するquietusに遡る語。現在の静かなを表す単語quietと姉妹語です。quitの異形でもあるquiteを含めて、紛らわしいスペル3つをこの際確認しておきましょうか。
quit /kwÍt 【動】やめる
quiet /kwáɪt 【形】静かな
quite/kwáɪət 【副】すっかり、かなり
他にも「長続きしない人」を表すには
I can't stick to a routine. 日課が守れないんです。
I can't keep anything up. 何も続かないんです。
などの言い方があります。
quitとquitter、動詞と名詞形なので当然関連がある語ですが、この動詞に限らず、表すニュアンスが異なってくる場合もままありますので、一つ一つの単語だけでなく他の語との結びつきに注意しながら文章を声に出して読んでみてくださいね。
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