意図的に「感情に支配」されてみる~喜怒哀楽の使い方~
人間とAIを比較するとき、私たちを人間らしくするのは「感情」です。
ここで質問です。
皆さんは、どんな感情を大切にしていますか?
楽しい、嬉しい、愛情などと答える方もいれば、
怒り、不安、悲しみ、孤独、恐れ、混乱などと答える方もいるでしょう。
さらには、人によって、感じやすい感情と感じにくい感情があるでしょう。
さて、【オレ/アタイは、感情に120%素直です!】と言い切れる方はいらっしゃいますか?
おそらく少ないでしょう。
自分では「私は感情に素直」と思っていても、気づかぬうちに特定の感情に蓋をしていることがあります。
例えば、一般的にネガティブと捉えられがちな「怒り」という感情。
怒りはうまく活用すれば自分を突き動かすガソリンに変わます。そして、自分の大切にしている価値観を明確にします。
(下記の記事でも記載しました)
しかし、自分が怒ることや人から距離を取ったり、自然と避けたりすることが誰にでもあると思います。
本来、感情はその人が自然と感じるものであり、良いも悪いも評価されるものではありません。怒りも、嫉妬やそねみも、悲しみも、恐れも、素直に発生しているもので、蓋をすべき感情ではないのです。
むしろ、蓋をして抑え込むことに対して、エネルギーを使います。
「スマホを使わないようにする」ことに意識が払われるのと同様に、感情に蓋をすることは燃費が悪い行為です。(下記、参考記事)
私も、喜怒哀楽のうち「怒」「哀」をネガティブな感情と捉え、喜怒哀楽を喜喜楽楽に変えるよう努力していたことがあります。
楽しさや喜びは分かりやすい動力になります。しかし、前述したように「怒」「哀」に蓋をすることは不健全で、心の燃費を悪化させます。
さらには、人間を人間たらしめるカラフルな感情が、単色になっていきます。
結論:意図的に「感情に支配」されてみる~喜怒哀楽の使い方~
ここでお伝えしたいのは、感情を抑え込まず、むしろ意図的に「感情に支配」されてみることの重要性です。
人間の感情は、私たちを生き生きとさせる大切なエネルギー源です。
まずは分かりやすい喜怒哀楽という四つの感情を、積極的に感じ、活用することで、自己理解が深まり、人生が豊かになります。
楽しいことや嬉しいことだけでなく、怒りや悲しみといった”一般的にはネガティブ”とされる感情も含めて、全てが私たちの一部であり、私たちの資源です。これらを受け入れることで真の自分と向き合うことができます。
「喜」や「楽」を存分に感じることはもちろん素晴らしいことですが、「怒」や「哀」もまた大切な感情です。怒りは行動を起こす原動力となり、悲しみは共感や優しさを育みます。
私には「悲しみを感じることが好き」という友人がいます。
悲しみを感じる瞬間こそ、人間らしさを感じることができるといいます。
これらの感情を無理に避けるのではなく、その時々の感情に素直になり、自然体で受け入れることが重要です。
感情に支配されることは、決して感情に流されることではありません。
さらには、感情を抑え込むのではなく、意図的にその感情と向き合い、活用することで、心の波は大きくなり、人生の色彩がより鮮やかになります。喜怒哀楽の全てを受け入れることで、私たちは真の意味で「人間らしく」生きることができるのです。
ですから、皆さんもぜひ、自分の感情に素直になり、意図的に「感情に支配」されてみてください。
そうすることで、人生を豊かにするリソースとして、喜怒哀楽の全てを活用できると思います!