今回の記事は、過去の記事「ルドルフ・シュタイナー『自由の哲学』を読む(第一部)」のつづきです。この書物の第一部は、著者の思考が宇宙とつながっていることに気づけないと読めない内容でした。宇宙とつながる思考の彼が、つながっていない人たちの哲学を批判していたのです。
つづいて、第二部からは、人間に特有な概念と目的を取り出します。
多くの書物では、思考と感情を同じ哲学的平面において説明しますが、彼の感情は、いわば、概念と同じ平面にあります。思考が、概念と感情を両立させているのです。その「概念」は次のようにあります。
概念があるから、人間は、結果につながる原因を起こせるのです。
感情については、第一部の p.130 にこうあります。
言語意識を探究する私としては、思考と概念と感情(情緒)は、それぞれ、主題(主語)と名詞群と動詞群に対応させて悩むところです。
さて、後は、「目的」の言葉遣いを救っておきます。なお、次の引用にある「一元論」は著者の持論を指し、「理念」はより豊かな概念を指します。
以上、言語学的制約から自由になるために。つづく。