この書物は、「世間」と「社会」の違いにこだわるエッセー集です。
世間と社会の違いを、私は、話し言葉と書き言葉の違いで区別します。話し言葉が信用できない人とは世間を共有することが難しいし、書き言葉が信用できない人とは社会を共有することが難しいと思うのです。
世間、話し言葉、道徳、自分
個人の確立
社会、書き言葉、法律、自己
日本人は、明治以降、解体の進む世間が、韓国や中国の世間に介入されて、世間のカオスに翻弄されています。かといって、社会づくりが進んでいるかというと、模範となる個人が確立できないまま、欧米社会に追従しているため、世間の道徳で社会を叱ってみたり、社会の法律で世間を罰してみたり、世間の自分をそのまま社会の自己としてみたり・・・。
日本社会がどうあるべきかを本当に議論できるようになることや、男性性が悪態をつく世間ではなく、女性性が優位な世間が復活することも、模範となる個人が続々と誕生し出してからではないだろうか。
以上、言語学的制約から自由になるために。