大人の自由研究 - カブトムシ♀
この夏は久しぶりに予定を立てて、家族で一泊二日のキャンプに行きました。キャンプ自体は私自身とても久しぶりでしたが、二日目の朝テントを日向に移し乾かそうと動かしたら、日が出てきたため日陰を探すうちにうっかりテントの下に潜り込もうとしていたメスのカブトムシを見つけました。
この記事の下に数枚のカブトムシの写真があり、拡大写真もあります。
虫が苦手な方はご注意ください。
ようこそカブトムシさん
子供にカブトムシを見せると、実際に触れるのは初めてで怖がりつつも気に入った様子で連れて帰ることになります。昨晩焚き火を囲みながら食べたすもものパックに、枯れ葉や枝と一緒にそのカブトムシを入れて袋をかけました。
そうしたことがあって数日飼育をしています。しかしある夜、狭い虫籠の蓋を開け脱走。流しのシンクに落ちひっくり返っているのを翌朝発見されるといった事があり、子供と相談しもう少ししたら外に返そうということになっています。
ひと夏しか生きられないこと、オスのカブトムシに出会わないと卵を残せないことを話したら、うちで最期を見届けるよりこのカブトムシの命を全うしてほしいと感じたようです。誠にヒトの勝手ではありますがGood Luck。
お別れ前の撮影会
そうなると私も、このカブトムシが家にいる間に思い出を残したくなり、カメラを持ち出し虫カゴ掃除で外に出している間にモデルになってもらうことにしました。子供の頃カゴに飼ったり観察は散々としましたが、自分の手でこのような形で残せるようになるのは時代が変わったものだと感じつつ童心に帰って20分ほどシャッターを切り続けました。
カメラはようやく手に入れた憧れのフルサイズセンサーのα99。中古で入手した10年近く前のカメラですが私には十分です。レンズはポートレート界隈で人気のあったタムキューことTAMRON 90mm Macro f2.8 を組み合わせます。マクロレンズということもあり、細部まで近づいてしっかり写してくれることを期待します。小学生の自分には想像もできないような立派な環境ですね。
写真集
カブトムシが掴まっているのはトマト缶の空き缶ですが、キャンプ場で見つけた時から脚の力が強く、この時も体をつまんで持ち上げると、空き缶まで持ちあげるほどです。
子供に見せたとき真っ先に「背中に毛が生えてるー」と言っていたように、甲のうぶ毛は観察していて奇妙なものです。脚や腹にもたくさんの毛があることが分かります。
同じ写真を拡大してみます。
裏返してみました。自分ではなかなか起き上がれずもがく間に何枚か撮影しました。眼はつるんと光沢があり、頭は小さいです。触角は数珠繋ぎのようになっていて先端はカラスガイの貝殻のようにパカっと開いています。(自分で閉じたり開いたりできるのだろうか?)
体を構成するパーツがそれぞれ魅力的て、今回私は脚の関節の滑らかさがとても気に入りました。腕、脚にもトゲがありそこから流れるようにつながる関節のボールジョイントのような曲線が堪りません。
拡大してみても、この異なるテクスチャや造形の同居する小さなパーツに見入ってしまいます。
そしてやはり、この投稿のカバーにもしたこの一枚。空き缶の表面と生き物の中では固そうなカブトムシの対比がたまりません。記憶だけでは固そう、ツヤがあるなど似た方向性に分類されがちなのですが、明らかに異なります。
虫ゼリーの在庫の都合などもあり、週明けに放すことにしています。もう少し一緒にいる間じっくり愉しみたいと思っています。
大人になっても子供の持ってくるネタで一緒に遊べて、当時の自分には考えられないことができて感動したので、こちらに書き留めておきます。
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