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銀のスプーンを口にくわえて生まれてきた
富豪の家に生まれてきた子供を指すたとえです。
ドナルド・トランプ少年にとっては幸運。
世界にとっては不運と言うべきか。
トランプのお爺さんは、ドイツからニューヨークへ移民。床屋からスタートした。ある日、西部のゴールドラッシュの街の黄金成金の派手な暮らしを、客から聞き興味を持った。
安アパートを買い取り、売春宿にして、肉体労働者のニーズに応えた。
支払いは金塊。濡れ手に粟、こんなに儲かっていいのかというくらいだった。
この金をトランプのお父さんがさらに大金にした。
ただ、トランプはビジネスマンとして成功していない。
「友達なんていらない。小切手の金額で敵も寄ってくる」とうそぶいていた。
しかし、3つのカジノを倒産させたり、事業では多くの失敗をし、金融筋もトランプを見限ったが、父親の資産で返済は可能。このままやらせようと言う結論だったと言う。
従業員の誰を首にするか経営者トランプが選ぶ、リアリティ番組”お前は、クビだ(you're fired)”に出演していたが、優柔不断のお坊ちゃまのトランプは決められず、プロデューサーが決めることが多かったそうだ。
トランプは、酒は飲まない。タバコは吸わない。睡眠は4時間。「人間の身体は、乾電池みたいなものだ。使えば使うほど消耗する。放電量は、限られている」と言って、長生きするために運動はしない。
ゴルフはするが、打ったらすぐカートに乗ってボールまで移動する。
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本は嫌いで、書類も読まない。高校生程度のボキャブラリーで、難しいことは話さない。だから、学力のない人にも話がわかる。
2016年の第1次トランプ政権では、仲間割れ、空中分解したときとは異なり、2025年のトランプ政権は、頭の切れる参謀が加わって、新しいバージョンになった。
政治資金がなくて困っていた共和党に、435億円を寄付し、アメリカの政治を買い取ったと言われている世界一の富豪イーロン・マスクが、トランプの参謀役として登場する。
(政府職員の効率化を任せられているマスクは、ハーバード大など、大学生スタッフ5人にデータを調べさせ、すでに約10,000人を解雇してきた)。
トランプ政権は、マスク大統領、トランプ副大統領とも言われている。
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トランプに対し「(僕のパパが話しているんだから)あんたは、黙ってろ」とか「あんたは、大統領じゃない。出ていけ」と、ホワイトハウスの記者会見に父の肩車に乗って登場し、鼻クソをほじりながら言うマスクの4才の息子がいる。
きっと、マスクは家では、”本当の大統領はパパだ”と言っているから、こんな言葉が、息子の口から出るんだろう。
大スポンサーであり、政権の頭脳を失いたくないトランプは、マスクの息子に「キミは、IQが高いだろう」と語りかけるが、知能指数なんてわからない4才児は、大統領を無視している。
世界中から搾取されているお人好しのアメリカのお金を取り戻すことが、”Make America Great Again(アメリカの偉大さを再び)"になるという、(マスク発想?)政策モデル2.0が発表された。
第一次政権の、古い炭鉱や石油を掘り起こす”メイク・アメリカ”のトランプの陳腐な発想ではない。
弱い産業を持つ国を救うための「関税」に目をつけた。そんな国のためにアメリカが犠牲になる必要はない。容赦なく取り立てればアメリカが潤うという考えだ。
手始めに、隣国のカナダ、メキシコに25%の関税をかける。
関税を避けたいなら、アメリカに工場を移せばいい。雇用を増やせばアメリカにとってもいい。
「カナダが関税を無くしたいなら、アメリカの51番目の州になればいい」
「州知事ならこれくらいまとめられるだろう」とトルドー首相を侮辱した。
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こんな傲慢な男に育ったのは、父の会社の弁護士ロイ・コーンの力がある。
「リーダーの要件は3つ:1)攻める、攻める、攻める 2)間違いは決して認めない
3)勝利宣言を繰り返す」を徹底して教え込まれた。
(ちなみに、これをそっくり真似たのが、安倍晋三。1)日本の選挙戦で、初めて野党を徹底的に叩いた 2)森友騒動では「嘘をついたら首相も首相夫人も辞めます」と嘘をつき通した 3)多数決で国民の信任を受けたことを繰り返した)
人々に何かを気づかせるには、嘘を言ってもいいと、トランプはフェイク情報を流す。
「移民のハイチ人は、犬や猫を食べている。犯罪の温床を作っている奴らを国外退去させなくてはならない」
この嘘によって、どれだけの善良なハイチ人が傷ついたか意に解さない。
トランプ政権に媚びるコカコーラは、就労ビサだけの移民を低賃金で雇っていたが、不法労働者として政府に告発、強制帰国させた。
ハイチ人の”コカコーラ不買運動”に火がついている。
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バイデン政権で、イスラエルとパレスチナは、停戦条約が発効していたが、トランプは、だまされない、信用しないと言って、条約をゴミ箱に捨てた。
トランプは「破壊されたガザ地区をアメリカが整備して、リビエラのようなホテルやカジノが立ち並ぶ世界のリゾートにする」と、世界に向かって提案した。
(こんなことを中国がやれば、バッシングするくせに、アメリカがやる分には許される不条理)
「パレスチナのガザ地区の住人は、国外移住。親切なエジプトやヨルダンが面倒見ればいい」と、トランプの国際法無視の暴走は止まらない。
エジプトやヨルダンは「そんなにアラブを移住させたいんなら、まず、大好きなユダヤ人をアラスカやグリーンランドに移住させてから」「不動産屋の国土復興に誰が手を貸すか」とやり返す。
「それなら、エジプトやヨルダンを助けているアメリカの援助を打ち切るぞ」と言って、「ガザの子供たちだけは預かってもいい」と言うヨルダンの譲歩を引き出した。ガザの怖いタリバンたちが黙っていないだろう。
トランプの野望は、安いゲームソフトのように壊れかけている。
「トランプは、アメリカの大統領であって、世界の統治者ではない」ブラジルの大統領の指摘が、的確だ。
二国の停戦条約をぶっ壊したトランプは、人々の注意を別の方向に向けさせる。
トランプの大きな選挙公約「ロシア・ウクライナ戦争は、大統領になった日か、前日に終結する」と大風呂敷を広げていた案件に取り掛かる。
人を札束で殺すトランプと、政敵を毒殺するプーチンの交渉が始まった。
ウクライナにはトランプからプーチンの意向を伝える(ゼレンスキー首相の顔を立てて欲しいなら、ウクライナのレアメタルをアメリカに寄こせ、人の弱みにつけ込むトランプ)。
「ウクライナを入れない交渉なんて認めない」欧州NATOの首脳たちは怒る。
自由主義を守るために戦ってきた自分たちの努力が無駄になる。
アメリカでは、司法や議会から「その大統領令は、人権無視の憲法違反です」とか止められるのが、トランプは気に食わない。
今までは、側近が大統領をいさめていたが、今では、電気自動車屋が「やっちゃえ、大統領」と背中を押す。
「大統領がアメリカのためにやることは、憲法も議会も超越したものであることを認めるべきだ」と、トランプが言う。
第一次政権のトランプは、史上最低の大統領と言われ、”核のボタン”を押させないプロトコル(手順)を徹底していたと、後日語られている。
「関税戦争に勝者はいない」トルドー首相の言葉を思い出しながら、”核戦争に勝者はいない”ことを、スタンリー・キューブリック監督が描く「博士の異常な愛」からトランプが、学んでほしい。
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「博士の異常な愛情Dr.StrangeLove」(1964)
「大統領をクソ野郎と呼んでもいい。しかし、このクソ野郎を大統領と呼ぶのは間違いだ」という声も聞こえる。
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”moron cake(バカのケーキ)”
一方、世界がそっぽを向いた”ガザ地区再興計画”をお手伝いしたいと申し出ている石破首相に、世界が笑い(安倍元首相がやった貢物外交を石破首相がやっただけで、日本の議会が評価し、内閣支持率が上がったことにも)シュールすぎて理解
不能だ。
「4年後トランプが去り、どれだけの人間がひざまずき、こびを売ったかが見える」との意見もある。
(マーク・ザッカーバーグ、ビル・ゲイツ、イーロン・マスク、ジェフ・ベゾス)
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ヒトラーが、卵からかえっている音がする。