イライラをふり返る方法
イライラする瞬間はいつでも、誰にでも訪れる。
自分に対してイライラするときも、特定の相手にイライラするときも、テレビやSNSで流れるニュースなど社会に対してもイライラすることもある。
どうしようもないことや考える必要のないことは置いておいて、
考える必要がある時は、細分化して考えることが大切かもしれない。
私がこれまで出会った中で一番尊敬する上司は、学生時代にアルバイトしていた洋服屋さんの、女性の店長。
ある時、レジ操作で釣り銭を多く渡してしまうミスをしてしまった。店長と一緒にレシートを照らし合わせて確認し、ミスにはお客さんが帰った後に気づいた。初めてした大きなミスだったのでものすごくショックだったし、自分に対してイライラした。もういやだな、怒られるだろうな、とか色々考えた。
すると店長は私にこう言った。
「そのお客さんの時のレジ操作の流れを説明してくれますか?」
わたしは接客の流れから、先にポイントカードを預かってからキャンペーンの案内をしつつ、バーコードをスキャンしてお客さんがお金を出している間に商品をたたみ、…と説明していった。時々これはこうですか?と店長の確認が入り、時系列が整理され、混乱状態だった頭の中が徐々に落ち着いてくる。そして、
「自分の中では、どこがいけなかったと思っていますか?」
と聞かれた。さっき一緒に整理してもらったものの中から、ここがダメだったと思います、と答える。
「なるほど。それでは、そこをどうしていけばよいと思いますか?」
たぶん、この時点で〇〇して、その後△△すればいいと思います。…恐る恐る答える。
店長はすべて聞いてくれた後、
「〇〇まではよかったですね。△△が惜しかったですね。〜であればよかったと思います。しかもこの時間であれば、××さんも手が空いていたので…」
と冷静に淡々と、でも優しく伝えてくれた。
学生時代はいくつかアルバイトを経験したが、それまで基本的にミスをすると(ミスをする自分が悪いのはもちろんだけれど)感情的に怒られたり嫌味を言われたりする経験しかなかった。
だから、この店長の指摘の仕方は自分にとってかなり衝撃的だったし、とても感動した。
なにより私の行動の意図を確認しようとしてくれたことがありがたかった。だからなおさら、絶対に自分の行動を改善しようと思えた。
普段子どもと接していると、うまくできなくて子どもが怒り出したり、悲しむ様子を見せたりすることがある。ついついその場しのぎでなだめようとしがちだけれども、そのときは積極的に話を聞くようにしている。そして、過程を認めるようにしている。
子どもに聞くことは全部で4つ。
①想像していた手順と結果(しようとしていたこと)
②実際の結果
③自分ではどこに問題があったと思うか
④どうすればよいと考えているか
一通り聞いてから過程を認め、こちらの見解やアドバイスを話す。自分で説明できない子は、言葉をかけながら少しずつ気持ちを引き出していく。
そうすると、ふしぎと子どもの気持ちも落ち着いてくる。次の行動をとるときに、自分でも気をつけようとする姿勢が見られることもある。
私はよくこのnoteで「寄り添う」という言葉を使うのだけれど、おとなの、そういう姿勢が、たぶん大切なのだと思う。
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