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【報告】2021年3月20日(土・祝)第2回本八幡屋上古本市のこと

❐出店概要

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 去る2021年3月20日(土・祝)、初めての一箱古本市参加となる、本八幡屋上古本市に出店しました。開催の概要は「【告知】2021年3月20日(土・祝)第2回本八幡屋上古本市のこと」をご覧ください。

❐旅立っていった本たち

たのしいムーミン一家・屍者の帝国 古本市は朝11時スタートでした。ちなみに私は気合を入れすぎて、主催者より早く到着するという失態を犯しました。ともあれ、準備万端整った11時にふらーっといらした、お客様第一号がお求めくださった2冊。これが仇櫻堂の記念すべき初売上です。本当にありがとうございました。

天使の卵・ 村山由佳の初期の作品です。天使の卵は高校生の頃に読んで、私は物語の力に感銘を覚えました。私の進学先(大学・学部)や、ひょっとすると現在の私すら決定づけたのかもしれません。

陰陽師 安倍晴明は生誕1100年だそうです。私は生誕32年です。

空中ブランコ・水域 持っていった本で、一番売れてほしかったのが水域でした。世界が水浸しになった後を描いたSFで、私と同じ千葉県千葉市で育った椎名誠の若い頃の作品です。エッセイや私小説だけじゃない、小説家椎名誠の代表作と、私は思っています。

思い出のマーニー・夜は短し歩けよ乙女 どちらもアニメ映画化された作品です。マーニーはジブリ作品の中で私が最も好きな作品。時の流れや家族・血の繋がりを考えさせる、優しい物語です。

漂砂のうたう 隠れオススメ本。作中に出てくる三遊亭圓朝の弟子のぽん太は、確かに実在する、モデルがいるよう。江戸から明治に時代が変わるとき、失われゆくものを見つめた、歴史小説です。

怪笑小説 東野圭吾『秘密』が衝撃で、悲しくて、私は東野圭吾が嫌いになりました(褒めています)。私はきっと将来、東野圭吾の物語に触れることはないでしょう(とても褒めています)。

やさぐれぱんだ1・2 お隣の烏兎舎さんが、堺雅人主演の映像も面白いと、教えてくれました。今度見ます。

鴨川ホルモー 京都の雰囲気を感じつつ……。

サーバント×サービス1 私が公務員になろうと勉強していたときに知人が勧めてくれた漫画。あーあ、区役所で婚姻届に受領印を押したり、押さなかったりする仕事がしたかったなぁ。

みんな元気。 人の身体が急に浮いたりするんです。家族とは何なのかを問いかけているようで、実はそのハチャメチャ感を楽しむべき短編集です。

まんがで読破ファウスト・まんがで読破ツァラトゥストラかく語りき そもそも文学部(哲学と文芸を専攻)にいて、当時書店でアルバイトをしていながら、まんがで読破に走るあたり、私の軟弱さが伺える。でも、漫画・入門書から入るのはとても良いはずです、きっと。

朗読者 名作。

❐お迎えした本たち

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 と言いつつ、本たちについては水曜日の本の写真投稿で、ちまちま紹介します。お菓子はpetitlavanさんのもの。亀の形のクッキーが本当に可愛らしい。星空のような一輪差しは可周久さんのもの。陶芸だけでなく、風景印の魅力を熱く語ってくださる姿が、とっても素敵でした。

❐総括

持参した本は35冊 そのうち購入頂いたのは19冊であった。売れたのは大半が小説で、漫画が少々、実用系は全然であった。小説は「普段どんなの読んでます?」とかお話の中で薦めやすかった。実用系は自宅で選書していて、諦めた数学の本や買ったけど開かなかった英語の本、(本業の)異動前の部署で勉強のために買ったパソコンや経理の本等、挫折した本だらけになった。なんだか、私のできなかったことの自分史のようで、できなかったことを誰かにやってもらいたいと思って持っていったのだけれど、誰も代わりにはやってくれなかった。

仇櫻堂ってなんて読むんですか? きゅうおうどうです。私の姓に櫻が入ることと、親鸞が詠んだとされる歌「明日ありと 思う心の 仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」に因んだ屋号です。9歳の親鸞が、仏門に入るべく慈円を訪ねた際、得度を翌日に延ばされそうになり詠んだそう。明日もあると思っていた桜は嵐で散ってしまうかもしれない、だから今を大切に生きる、このことに励まされて私は、仇櫻堂という場所を作りました。

哲学講義ってなんですか? あなたは学校の先生ですか? 私の主たる執筆の場は、はてなブログ「哲学講義 仇櫻堂日乗」です。知人にブログを勧められて、3年前に始めました。一応、毎週日曜日に更新して、主に本・舞台・展示の感想を書いています。
 学生時代、学部の哲学講義では、哲学専攻でない社会学やサブカルが本職の先生も登壇し、自由にお話なさっていました。そうか、哲学ってソクラテスやら、デカルト、ニーチェとかだけじゃないんだ、と。もっと身近な所に、どんな学問にも哲学はあるのだと思いました。考えればそもそも古来は哲学しかなかった(そこから自然科学や社会科学が枝分かれした)のだから、当然といえば当然です。
 そこから、哲学講義という名前であれば、何をやってもいいのかもしれないと思い、ブログの名前を決めました。なお、私は先生でもなんでもありません。しがないサラリーマンです。

今後も 一箱古本市への参加は続けたいと思っています。今回は出店を申し込んでから約2ヶ月、ホントに自分にできるのか悩みながら細々と準備を進めました。本を選んだり、箱を購入したりするのは、わくわくしましたが、その一方で不安も大きかった。当日、そんな不安の必要などなかったかのように、楽しくすごせました。一緒に出店した皆様や、ご来店のお客様、みんな優しかったです。本当にありがとうございました。また引き続き、よろしくお願いいたします。

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