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個人のブランディングがうまくいかない最大の問題
Voicy「コテツのブランディングと商売の話」コラム
読めばブランディングができて商売が上手くなる
このコラムは、コテツがVoicyのブランディングと商売の話で語った内容を文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
Voicyもお聴きください。
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Voicy No.0042 2022年9月22日収録
個人のブランディングがうまくいかない最大の問題
ブランディングって何が目的なの?
ブランディングは認知を上げることではありません。「認知を上げること=ブランディング」という人は結構多いけれど、認知を上げて宣伝することは、ブランドづくりとかブランディングの一部にしていくことはできても、完全一致はしないです。
スターバックスはスタートから宣伝していません。知っていることを増やすことと「あなたじゃなきゃダメ!」というファンを増やすことも違うんです。単純に知っている人が増えればいいということと「あなたじゃなきゃダメ!」というファンを増やすことは、また別なのです。
個人のブランディングがうまくいかない最大の要因は、たくさんの人に知ってもらうこと自体をゴールに置いてしまっているから。
知ってもらって、どうしたいのですか。
ビジネスをやっている方は、知っている人が増えるのを第一段階にして、そのあと仕事のご依頼を頂いたり、何か商品を買ってもらったりします。そのために知っている人を増やしたい人も多いけれど、商品を買ってもらいたいのなら、もっと別な重要ポイントがあるだろうと思ったりするわけ。
「分母が多ければ売れますよね」という万能の薬というか「がんが消える」みたいな話と一緒で、なぜ分母が増えれば売れると思っているのか。売れないものは、分母が増えても残念ながら売れないです。
知っている人が増えてもつぶれる会社はあるし、売れない商品はあるのです。そのときに最近よく例に出すのが森永のおやつの「カール」。あれはなくなってしまうんですよね。コカ・コーラで発売しているファンタという飲み物も、昔は結構出ていたから知っている人は数百万~数千万人もいるけれど、売れないものは売れないんです。
個人のブランディングがうまくいかない理由は、そもそも目的をどこに置くのかがアバウトな人が多すぎるからです。だからうまくいかないのです。
商品の購入や仕事の依頼を増やすために認知を上げるとき、「認知を上げる」はブランディングじゃないから、そもそもそこが間違っています。告知活動をして動線を引いて商品購入や仕事のご依頼につなげたいのであれば、ブランディングと言わずに、それをきちっと設計したほうがいい。
告知活動・認知向上活動としてSNSを活用し、そのあと購入や問い合わせいただく動線、コンバージョン、ステップを設計した上で仕事が入ってくるようにしたいなら、そういうビジネスの設計をしようという頭で始まります。けれども、「ブランディングだよね」みたいな感じで、ただフォロワーを増やすことを言っているだという人も結構います。それだけで仕事が増えたり売れたりすると思っていますかということです。
これは例としてどうだろう。もともとすごく世の中に知られていて、一時期にすごく露出していたタレントさんがいました。その方が、インスタの20万人、Twitter50万人のフォロワーの方に対して「ファンイベントをやります」と告知した。2000円か3000円だったと思うんですが、20人の枠が埋まらないのを見たのです。
「見た」というのは、仕事関係の人たちの中でその方とちょっと接点があったから。結末は、2000円か3000円だったイベントが埋まらなくて、無料のイベントに切り替えて、枠を20人から30人にして、友達も連れてきてもいいよみたいにやって埋めたわけです。
「フォロワーを増やすこと=ブランディング」みたいに捉えている人は多いけど、それ自体が目的なら、やったらいいと思います。とにかくフォロワーを増やして自己顕示欲を満たしたい。ほかの人に対して「フォロワーが増えた」と言いたいのが目的なら、それをやればいいと思います。
でも、もしその先にあるビジネスとか、ブランドとしての何らかの活動に対してきちっと応援してくれる人をつくりたいのであれば、今から言う2つのうちのどちらが大事なのかまず考えて、目的をはっきりさせたほうがいい。
1 薄く興味があって、チラ見だけする多数の人を増やしたいのか。
2 熱く応援行動をしてくれる少数の人を増やしたいのか。
これらは全くやり方が違います。
薄く興味があってチラ見だけする多数の人というのは、無料でのぞいているフォロワーですよね。熱く応援行動をする少数の人というのは、先ほどのタレントさんの場合はファンイベントをやったので、そこに来てくれる、行動してくれる人になるんですけど、やり方が全然違います。
目的をどちらに置くか、どちらが重要か。それはビジネスにとって、人生の今にとって重要か、まずそこを整理します。個人のブランディングがうまくいくかの前に、出来上がりがわからないまま始めてしまうのが間違いの最大の要因です。
インスタのフォロワーが多いほうがいいわけでもないというのは、あくまでもブランドという観点から言っています。結構世界的なブランドでも、あまり意味がないからと、インスタを辞めてしまっているからね。
インスタで、露出が多いグラマラスな女性のインスタをやっている人は、フォロワーが多い。これはフォロワーに対して、めちゃくちゃこだわっているのなら、というところです。その先の目的は何なのかというのがあるけれど、水着を着てグラマラスな女性のインスタグラマーは、フォロワーがすごく伸びやすいですよね。
露出が多いグラマラスな女性のインスタグラマーは、女性フォロワーも多ければ、ものが売れたりするのだけど、男性フォロワーばかりだと、ものはあまり売れなかったりするのが実際です。でも、フォロワーを増やして知っている人が増えればいいと考えていると、当然、露出を増やしたほうがフォロワーは一気に増えるから、そこをやるわけです。
でも、女性のインスタグラマーが男性向きのものばかり急に売るのは、なかなか成功例がないので、女性のインスタグラマーでよくあるのは、化粧品とかBtoCブランドです。タレントさんでもカラコンを売ったりしますよね。
そのときに、女性のインスタグラマーからご購入いただくには、女性のフォロワーを増やさなきゃいけないというか、女性のフォロワーが多いほうが女性向きのものは当然売れるわけで、ここも目的をどこに置くかで作戦が変わってきます。
次のチャプターで、じゃあどうするかという話をします。
「あなたじゃなきゃダメ!」が増えているのか?
フォロワーが増えて、知っている人さえ増えれば、その先仕事もビジネスもうまくいくというふうに捉えても、前のチャプターで話した露出が多い女性のインスタグラマーは、ある程度フォロワーがいたとしても、それを見ている男性ファンは、ほかの露出が多いグラマラスなインスタグラマーを同時にフォローしていたりするんです。これは伝わりますか。
TikTokとかインスタはビジネス的利用がすごく増えていますが、基本的には、かわいい女性を見るメディアだという側面が根強いです。
かわいい子や美人さんをインスタとかTwitterで見る。そういう志向で見ている男性は、決して水着できれいでグラマラスな女性のインスタグラマーのフォローを、その人だけにしているわけではなくて、今言った基準のインスタグラマーを複数フォローしている。フォロワーの男性インスタグラマーは、「あなたじゃなきゃダメ!」となっていなかったりするのです。
あなたという人が重要というよりは、水着で露出が多いグラマラスなことが重要だったりする。水着とおっぱいとお尻が好きなだけで、「あなたじゃなきゃダメ!」というファンになっていないから、ものを買ってもらうのはなかなか難しい。
最初の目的に戻りますが、個人のブランディングがうまくいかない理由って、目的が何なのかわからないけど、とにかく多くの人に知ってもらえば何かが起こると思っているから。ブランドは、ファンの方が「あなたじゃなきゃダメ!」と思ってくださって、一体となってビジョンを共有して一緒に進んでいくこと。結局「何がしたいの?」というところです。
一時的に知る人が増えて、旬にみたいになっているから好きだという人は、その人の旬が下がったら静かに引いていく。本当のファンをつくらないと、それも続かないですよね。「友達が多ければ何かいいことがある論」と全く一緒で、友達の人数が多くてもしょうがないと、大人になるとわかってきます。
それはお互いにメリットがある人脈だからこそ意味があるのであって、やみくもに交流会とかパーティーに参加したところで、人生が好転することはない。そこに行ったときのテーマの持ち方ですよね。交流会とかパーティーに行くのであれば、ビジネスや人生をもっと豊かにしようという思いを持って参加して、そのテーマと課題感があるから、それに見合った方にきちっと自分を説明することができる。単純に交流会とパーティーにいっぱい参加してラインの友達が増えたって、人生よくならないですよ。得られるのは一時的な高揚感で、キラキラ生活の写真が撮れるだけです。
それが目的なのが変だという気は全くない。一時的にフォロワーが増えて自己顕示欲が満たされ、承認されたような高揚感が欲しくてやっているのであれば、それが目的なので満たされています。とても素晴らしい作戦だと思う。
ブランディングって何なのかがわかる必要があるので、
まずコテツのVoicyを聴いてください。
ほかの放送でも、あなたがブランドになるために必要なこと、ブランド自体とブランディングは何かということ、ファンと顧客は違うことなどをお話ししています。
ブランディングをしようと思うなら、ブランディングとは何かを知ったほうがいいというお話でした。
音声で聴きたい方はこちらから