プリントに啼く
さっきまでNHKのアカデミアという番組を見てた。今回は短歌歌人の穂村弘さん。面白いなあと、情景描写に関心していると、"失敗の世界があってこそ宇宙のような凄いパワーをそこに見つけられるのだ”と。そんなことを聞いていて、ふと思い出したのが、今回の記事タイトルだった。でも実は失敗の話ではない。泣いた、啼いたのは正直ホッとしたからである。裏を返せば、ここまで失敗が怖かった。出てきたプリントが想定外の失敗であったなら、この先どう修正しようかと、ずっと怖かったからである。
メインビジュアルに据えたジャンボのカーゴ機の一枚、これは、夜の飛んでいる写真では見たことのない全倍サイズのプリントだった。絶対に失敗の許されない一枚だったのである。私は『憧れと畏怖』()でifというのを良く言い続けてきた。飛行機への尽きない憧れとその存在感や目指す作品感から来る、畏怖を一つにした言葉だ。ifは、もし自分が操縦してたならのような意味とかけている。そのあこがれが今ここに現実になる。そういう思いと怖さの交錯した感情がプリントを見るそのときだった。さて。。。紗のかかった袋から出た巨大な90cmプリントは、まさにイメージ通りであった。抜群の飛翔感と存在感だ。(実はDMに使用したカットは同じエアラインの機材でも別のものだった。)涙が出た。ああよかった。やってよかった、このセレクションがBESTだったなあと、その瞬間に確信できたのである。ここを突破した私は、一気に準備を加速させ、次々にプリントを決めていくのである。(思い付きで書き進めたので、次回は少し時を戻そう。。。笑)
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