レードルのススメ
以前、合羽橋で店主の口車(失礼!)に乗せられて購入したものは
『レードル』
です。
ご存知でしょうか、そうです、あのレストランでカレーに入っている、アレです。
我が家にあるソレは、
コレです。
当時、カレー作りに多少ハマっていたのでしょうか、もはや思い出せないのですが、カレーの時に用いることはあります。
そうは言っても基本、家で作るカレーはライスの載った同じ皿にかけてしまうのでほとんど必要ありません。
それよりも例えばレトルトパウチのカレーを複数種シェアして食べるような時、つまり器に出したカレールーをそれぞれ各人が食べる量だけ、自身のライスなどへ取り分ける時などに重宝しています。
しかしそれは事前に予想されていた使用法であり、それだけのためとあれば、我が家の使用頻度としてはそこまで高い訳でないので、それのためだけに棚の場所をとってしまっているのではないか、と思われるのですが。
購入時には予想していなかったのですが、実はこのレードル、頻繁に出動することが多いのです。
その頻繁な出動要請の内容とは、
『飲料の取り分け』
のためです。
子供とは不測の事態を多く招くキッカケを創り出します。
例えば仕事の合間に一服しようとマグカップに淹れたドリップコーヒーや、紅茶。
それを遠くから何故かこういった時、第六感が働くのか、単純に嗅覚が鋭敏に反応するのか、「私も飲みたい!」という強引かつ絶対のオーダーが入ることがしばしばあるのです。
もとより分けて飲む前提であれば、ティーポットなどから分け入れるのですが、カップなどに注がれている場合、そのまま注ぐ(デカンテーション)のは溢れる危険性があります。
そこで活躍するのが、このレードルなのです。
一般的なスプーンですと、角度が浅く、液体を掬うのに適していません。
中華用のレンゲですと、スープを掬うのには良いのでしょうが、縦長のマグカップなどでは鋭角に入れ込む為に余り液体を掬うことが出来ません。
かといって調理用のオタマはというと、カップの内径に比して大きすぎたりするので適しません。
そのような時、このレードルが最適なのです。
レードルについているこの絶妙な角度。
これが液体を掬うのに抜群であり、こぼすことなく、移動させることが容易となるのです。
得てして用途を限定してしまいがちな調理用具やカトラリーですが、予想に反する使用法で思いがけず便利となることがある、そんな一例です。
そして食卓に上がると、なんとなく『絵になる』ことも否めません。
そんなわけで、レードル。
まだ御家庭にご準備なさっていない方、まずは一本いかがでしょうか。
おしまい