食べる魚を調べる
魚を観察する
これまで幾度か子供を連れて水族館へは行った。
魚などをみて楽しんでいた。
しかし子供にとって、水槽の向こう側にいる魚たちと、食卓に上がる魚とは、なんだかひとつながりではないというか、乖離した世界であるかのような気がしていた。
我が家では、できるだけタンパク源として、肉と魚を交互に食べるように心がけている。
しかし食べる魚が食卓にあがった時にすでに切り身になっているならば、
元の魚の全体の形が想像出来ない。
切り身が泳ぐ?
以前「子供が魚が切り身の状態で泳いでいると思っていた」
という話を聴いたことがある。
しかしながら案外それは笑い話ではないのではないか…と思えた。
そのような子供の理解の背景には、家庭や保育園・幼稚園、小学校と経ていくなかでも魚の生態などを知る機会が無かった可能性が考えられる。
魚の図鑑を手に入れる
そこで、なるだけ食育の一環になるのであればと、
子供と一緒に、食べた魚を都度調べよう!
これは一食一食がチャンスではないか!!
と思い立った。
さっそく古書店にいくと、版は古いものの格安で子供向けの魚の図鑑を手に入れることが出来た。
アジ
ある日、アジの塩焼きを食べた。
さっそく図鑑で調べた。
腹から尾にかけてあるトゲ状の鱗である「ぜいご(稜鱗)」の存在についても知ることが出来た。
ブリ
別の日、ブリの刺身を食べた。
さっそく図鑑で調べる。
刺身は柵で買ってきたとしても、そこからブリの全貌がわかる由はない。
全長が120cmと書かれているので、メジャーを取り出して長さを示す。
子供はその大きさに驚く。
ヒラス?
ヒラスと表記された魚の切り身を食べる。
私自身もピンとこない魚の名前である。
これまた図鑑で調べる。
なに?載っていない?!
仕方ないのでスマホでググる。
ヒラスはヒラマサの西日本での呼び名
と記されていた。
さっそくヒラマサを探す。
ブリにとてもよく似ていることがわかった。
ここまでは全てアジ科の魚である。
タチウオ
タチウオを食した。
もちろん切り身だ。
もはや全体像はわかるはずもない。
図鑑で調べた。
太刀とは何か?
という説明が必要にもなる。
腹ビレと鱗がないという特徴もわかる。
ダツモク?
九州のだしに使われるトビウオや今年は不漁が報じられてさらに高嶺の花になりつつあるサンマを調べるといずれも
ダツモク(ダツ目)と書かれたページに記されている。
ダツモクとはなんだろう??
同じページにはダツという口の細く突出した魚がいる。私はこの魚をしらなかった。
駄津
と書くらしい。
ダツ目というなかにトビウオ科のトビウオ、サンマ科のサンマが含まれるらしい。
ダツ目、図鑑をみなければ私も知らないままであった。
ダツは尖った口先で勢いよく泳いでくるので、漁師が刺されることもある危険な魚であるようだ。
さらには、我が家で飼育しているメダカもダツ目に入るらしいので驚いた。
マグロのカマ
カマだけでは、もはや魚のほんの一部にしか過ぎない…
全長、2−3mとは驚愕である。
参考資料
小学館の図鑑NEO 魚
おわりに
食卓で目にする魚を名前と姿が一致すれば、今度スーパーや魚屋さんで、
あるいは水族館で全身を観たとき、点と点が繋がることがあるのではないか。
そのキッカケを提供するのが役割だと思っています。
「わける」ことが「わかる」こと
オトナでも理解が深まる、勉強になる、図鑑はオトナの学び直しにも最適です。
おしまい
最後までお読みいただきありがとうございます。 いただいたサポートは麦チョコ研究助成金として大切に使用させて戴きたいと思います。