ハカセのタマゴよいざ羽ばたかん
とても素晴らしいニュースが飛び込んで参りました。
好きこそものの…
なんと埼玉県の小学6年生である柴田亮さんが、カブトムシ研究の定説を覆す発見をしました。
これまで夜行性と思われていたカブトムシがそうではないというのです。
「夜行性のはずなのに、なぜだろう」
そんな素朴な疑問から研究が始まりました。
そして下記の生態学の雑誌に研究論文が掲載されたのです。
英語の原著論文ですが、筆頭著者が柴田さんです!
さらに所属が、
Sugito Town Daisan Elementary School
ですよ、素敵すぎるではないですか!
柴田さんが研究を始める上でアドバイスを請うたのが、山口大の小島先生でした。
彼が論文執筆を提案して、構成、おそらく英文なのでその執筆も行なったことでしょう。
小学生の自由研究を国際誌の原著論文としてまとめ上げた小島先生も非常に素晴らしい。
非凡なる少年の才能を認め、世に出るまでに昇華させた手腕は見事で、このような経験自体、研究者冥利に尽きるものと思います。
なりたい職業、末は博士か…
2020年12月3日に発表されたベネッセコーポレーションによる小学生のなりたい職業ランキングでは、
<小学生・男子>は
1位/ゲームクリエイター・プログラマー(343票)
2位/ユーチューバー(339票)
3位/サッカー選手(187票)
4位/野球選手(166票)
5位/研究者・科学者(104票)
6位/漫画家・アニメーター
・イラストレーター(93票)
7位/医師(77票)
8位/芸能人(74票)
9位/バスケットボール選手(67票)
10位/会社員(61票)
となっております(上記太字はpirokichiによる)。
ゲームクリエイター、プログラマー、ユーチューバーが上位に来るのは時代の変遷だと思いますが、その後サッカー、プロ野球選手と続き、
研究者・科学者
となっています。
科学立国の凋落が叫ばれる我が国の現状は、悲観的になるばかりではないことを思わされます。
おわりに
小島先生のように、「研究とは、大学生以上が大学において行うもの」といった固定概念に囚われることなく、萌芽を育む教育者の存在が、才能を惹き出す基盤を醸成していくのだと思います。
そして柴田さんの将来には大変期待できます。
柴田さんはもちろん、変形菌の研究を小1から行なっている増井さんなど卓越した才能の種が発芽出来る土壌を形成した、彼らの親御さんらによる家庭環境の整備にも感服致します。
今回のようなニュースこそが最も、基礎研究を育てる意識を市民へと啓蒙出来る実例だと思います。
「何の役に立つのか」の一言によって活躍の場が失われつつある基礎研究に光が当たるような国になることを心より期待します。
それこそが次世代のノーベル賞にも繋がると期待したいです。
おしまい