「間違い」の対応は「場違い」?
もったいない
まず聴いて思ったことがこの言葉だった。
SDGsであふれている
SDGsとあらゆる場面で見聞きするようになった昨今、スーツにSDGsのバッジを着けて出社する方もよく見かけるし、企業のホームページなどもSDGsのロゴ、カラーリングが施されている。
さらにはSDGsのカラフルなラッピング電車まで走っており、かなり浸透してきた感がある。
それによって何より「サステイナブル」という単語の意味を知ることに寄与したのではないだろうか。
この禍のなかで
コロナ禍によってSDGsの推進が危ぶまれるという話題もニュースでは触れられているが、
もったいないばあさんがSDGsの先駆けであるという記事をみつけた。
資源を大切に、ロスを減らす。
その視点からすると驚いたのが先日のスペルミス騒動である。
間違いを認めるのは大切だが
話題となったビール販売について、ラガーの『LAGER』とすべきところが誤って『LAGAR』となっていたから、発売中止にするというメーカーの発表があったことだった。
「E」が「A」になっていた。
これが大学であったら大変な騒ぎである。学生にとっては目を疑うようなお祭り騒ぎである。
評価が一転して、最高になるのだから。
でも食品業界では、そうはいかなかったようだ。
スペルミスは許されない
といった判断を作り手側はおこなった。
真面目な対応と捉えられるが、
そうなると既に製造され製品化されたビールはどうなるのか?
そんな想いや様々な声が上がったようだ。
発売中止の撤回
周囲の心配する声を受けて、一転して発売することになったという。
これで胸を撫で下ろした方も多いだろうし、
食品ロスに繋がらなくて良かった。
と思えるわけである。
暗いニュースのなかで、ホッとするニュースだと紹介もされ、市民の温かい声に救われたのはメーカーだけでなく、殺伐とした世の中に対して希望を見出した心待ちになった方もいたであろう。斯くいう私もその1人であった。
そもそも本当に回収が必要?
最初のメーカーの、商品を販売せず回収との判断は、そこまでしなければならない、「間違いが許されない雰囲気」というものを思わされた。
異物混入や消費期限にまつわる誤りなど、商品の品質に係る問題ならともかく
誤字脱字の類いなら、店頭へ張り紙1枚のような対応によって販売を進められるような気もするが、そのようにはいかないのが業界の空気感であったのだろうか。
全て思惑通り?
このニュースを美談として終わらせる方々が多いだろうが、
世の中にはいろんな考え方があって、
そもそも周囲の心配する声が上がること自体を予想しており、販売中止から撤回の流れは意図されたものだったのでは?という声もある。
たしかにこぞってニュースに取り上げたことで、商品への注目は高まった。
まさかスペルミス自体が間違いではなく…
と思うとゾっとする。
おしまい
真相はわからないが、
廃棄することを、つまり
「食べられるもしくは飲めるものが無駄になってしまうことを作り手が選択する」
そのような発想になることがない業界になることを期待したい。
もちろん、食の安全・安心は十分に担保されている前提でだ。
なにより消費者側は「今回の間違いは場違いですよ」と表明したわけだから。
一連の騒ぎがもし、万が一、もちろん信じたくないけれど、「企画されたもの」であったとしても、消費者にはもはや二番煎じは通用しないので悪しからず。
おしまい
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