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ヤンヤンはもんじゃに通ず

もんじゃ外交

もう何年も前に、海外からのゲストと泊まり込みでミーティングをする機会があった。

場所は国内有数の温泉地。

夜になって宴もひと段落したなというとき、海外からのゲストとともに旅館から外へ出て、散策することにした。

昼間は多くの人で賑わう通りも、立ち並ぶ商店のほとんどは閉まっており、街行く人もそれぞれの宿の宿泊客ばかりになっておりまばらであった。

そんななか灯りの灯っていた一軒のもんじゃ焼き屋を見つけた。

場所柄、もんじゃとは…と、少々違和感も感じはしたが、日本文化を伝えるには最適ではないかとも思い暖簾を潜ることにした。

店は非常に素敵になところで、店主はもんじゃの歴史を語ってもくれた。

諸説あるようだが、その店主は、もんじゃはそもそも「文字焼き」ということで、寺子屋の如く子供達が文字を書いて覚える役割を果たしていたことも知らされ、ゲストにもそれを伝えていた。

以下は参考ページの引用である。

もんじゃ焼きが誕生したのは、江戸時代のことでした。江戸時代末期から明治時代にかけて、子供たちは生地で鉄板に文字を書いて覚えながら食べていました。そして、元々それを「文字焼き」と呼ばれていたものが、時代が進むにつれて訛っていき、「もんじゃ」となっていったとされています。

加えてヘラを使った独特の食べ方や、トッピングの餅や明太子などの食材と、ゲストには随分と日本を体感してもらえた夜だったと思う。

ヤンヤンつけボーをご存知でしょうか?

明治の販売するチョコレート菓子ですが、棒状のクラッカーをチョコレートに浸して食べるのです。

そう、まるで串カツの如く。

さらにお好みで同梱されている砂糖でつくられた粒状のトッピングをディップのようにまぶして食べることもできます。

ヤンヤンつけボーから得られること

○チョコレートとトッピングの付け方

○それぞれを最後まで残すためのペース配分

と食べながら楽しみながらあらゆることを学びます。


そしてもう一つの醍醐味が、

実は

クラッカーに文字が書かれています。

しかもクイズになっているのです。

例を挙げると

•一年でいちばんひるがみじかい日は?

こたえ とうじ

•チョコレートをおくる2月14日はなんの日?

こたえ バレンタインデー


という具合に縦書きで書かれている文字には、平仮名あるいはカタカナメインで少し簡単な漢字が入ってきます。

そして問題よりも小さなフォントサイズかつ横書きで下方に答えが書かれています。

我が家の子は、食べながらこの問題を読み上げるのが楽しいようです。

カナは読めるのですが、漢字になると止まったり、飛ばしたりしたところを読んでやったり、

いつの間にか覚えていたからなのか、あるいは文脈上、なんとなく読める漢字が出てきたりするので、こちらが「オッ!」となったりします。

とても短い文章なので読む抵抗感もなく、

クイズになっているのでそれを考えて解く、またこれを機会に覚える。

という役割を果たしてくれています。


おわりに

かつてもんじゃ焼きが我が国の識字率向上に大きく寄与していたかもしれないわけですが、誰しもが文字を読めるほぼ100%に近い識字率の日本(99%, 2019年)が当たり前ではないことを世界は教えてくれます。


そしてヤンヤンつけボーは、新たなる文字習得の機械の場として、かつての「もんじゃ」のような役割を果たしてくれているのではないかと思っています。


おしまい

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pirokichi
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