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[2021-12] トーキング・トゥ・ストレンジャーズ 「よく知らない人」について私たちが知っておくべきこと

読了。ごくごく端的にこの本の内容を表現すると、「他人の気持ちや考えは外側から見聞きすることで理解することは難しい」という話。前回の本で人間の認知は、カテゴライズ・類形を用いることで間違いをしながらも、効率的に問題に対処しているということが生み出す問題に通じた話だと思う。

ただ、本書はジャーナリストが書いた文章で、なにかと感情に訴えかける言葉が選ばれ、これらの問題を描写しているように思われる。それは、これらの問題を扱うときに正しいやり方では無いように感じられ、もっと冷めた思考が冷静に理解するべき、人間の感じ方に関する課題についてであると考える。記憶に印象づけて忘れないことが良い効果を生むような種類の話ではないように思われる。それは逆効果ではないか?

これらの行き違いが人の生死に関わる問題に発展してしまうのは、わかるけれども、ほぼすべての例示について生死に関わる例示を採用することで、問題点に強い印象と関心を寄せさせようというのは、ある種、昼ドラ的な手法なように感じる。訳者 or 著者が陶酔しているような気持ち悪さというか。違った言い方をすれば、「英語圏」っていう偏った印象を強化するような文面とも言えるかもしれない。引き込まないでって感じ。

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