[2021-03] プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?
めっちゃいろんなことを示唆している本でした。口承から文字によって残されるようになるところから、読字する(読書する)ということで得られる情報は、その文字の意味するところとは別に、人に洞察というか、気づきを与えるみたいなことが書かれているように思うのですが、それは、日頃自分がそう感じているので、この本を読んだ読後感としてその事を書き述べているのかもしれないですね、よくわかんなぁい。w
そこから、読書vsインターネットで得られる知識~それらを同等と考えても良いかどうかということに疑念があるということを触れて、デジタル化が進み、情報過多が指数関数的に増える状況で読字で得られた脳の機能が今後どうなるかについて懸念をしているようでした。ここは、なるほどそうかもしれない。と思うと同時に、口承から文字が発明され広まったように、ステージングが代わり、それまで残っていた能力が消える代わりに、これまで気が付かなかった脳の能力を獲得するかもしれないので、もちろんマイナスな影響も有るとは思うが、どれほど懸念するべき事なのか?ということには疑問が残ります。なんとなく、ゲーム脳とか、テレビ脳とか、そしてインターネット脳とか、そーゆーように読み取れなくもない。私の考えでは、インターネットによる情報過多で脳の機能の退化や変化よりも、インターネットにあふれる情報の分類・峻別の基準として、インターネット以外からの情報入力がインターネット情報を相対化することで、何がどうであるかを考える上で良いんではないかと思ってます。それよりも、感情的に不安定な人達を先導する言葉が瞬時に広がり、収集がつかない状況が生まれるんじゃないか的なコントロールにインターネット接続者達は意識的になる方が先ではないかと思います。これも脳の働きに関わることだとは思いますけども、心理学的なネズミ講的な簡単なテクニックによって操作されやすいことには自覚的であるほうが身を助けるような。。
つらつらと書きましたがわかりませんけどね!っていう、答えは無いが気づきを得られる良著だと思います。 なんかわかった気になる本ばかりはあぶないじゃないですか。