【note版】イギリス発祥のゴルフと美食を楽しむ!ロンドン近郊のゴルフ場ファーリー〜サンデーローストがおすすめ〜
ゴルフといえば、昔は?タイといった東南アジアなどのエリアが物価が安く「ゴルフ天国」なんて呼ばれていましたが、いまやバンコクなど物価が恐ろしく上がり、両親いわくパブリックという誰でも気軽にプレーできるタイプの施設ですと、イギリスの方が安いくらいだとか!実際郊外ですと、本当にゴルフ場が多いです。
※以下は他媒体に掲載中の記事から転載(自著)した、過去のものです。noteには私の個人的な記録として一部割愛、再編集(くだけた文調や写真のキャプション、絵文字など)したものをお届けします。フルバージョンの原文はこちらをご参照ください(2019年12月23日執筆分)。
イギリスのスコットランドが起源とされ、日本でも根強い人気があるゴルフ。本場でプレーしてみたいと願う人も多いのではないでしょうか。物価が高いことで有名なイギリスですが、使用料であるグリーンフィーは日本よりも安い施設が多く、お得にプレーすることができます。ロンドン郊外にあるファーリー・ゴルフ・クラブ(Farleigh Golf Club)は、ロンドン中心部から車で1時間かからない近距離にあります。
素敵なレストランやカフェバーが併設されており、レストランが入っているクラブハウスは一般開放されているのでプレーに関係なくクラブハウスに出入りできます。
そのためゴルフをしない同伴者や観光客も施設を利用することができ、郷土料理のサンデーローストが食べられるレストランが人気で連日、多くの人でにぎわいます。
ゴルフの予約、受付手続きの方法
ゴルフ場の入口の看板を抜けると、早くも青々とした芝が広がります。5分ほど車を走らせると、大きな建物に着きます。 古くからある名門コースほど仕組みがシンプルで、無駄を省いた簡素なクラブハウスが多いですが、ファーリー・ゴルフ・クラブは1997年創業と比較的新しいこともあり、レストランやゴルフ用品を売るプロショップも明るく近代的です。
事前にメールやオンライン、代行業者やゴルフサイトを通じてスタートタイムの予約を入れますが、イギリスのゴルフ場は大抵空きに余裕があるので、平日であれば、当日思い立って電話をしてもパブリック・コースの場合はほぼ取れます。
プライベート・コース(メンバーシップ・コース)は通常メンバーのみですが、そのほとんどは現在ビジターとして回れます。名門コースですと、ハンディキャップ証明書を求められることもありますが、申告すれば快く受け入れてくれます。
ゴルフ場内の用具と施設
受付けはプロショップが兼ねており、電話予約の場合はこちらで精算をはじめ、クラブのレンタルや電動カート(バギーと呼びます)の手配などを済ませます。
ラウンドする際は、基本的にキャディーなしで、トローリーと呼ばれる手押しカートかゴルフバッグを自ら担いでまわります。イギリスでは自ら担いでまわるプレーヤーが多いので、電動カート自体がなかったり、あったとしても数が少なかったりします。事前に確認しましょう。
ロッカーは会員専用で使えませんので、貴重品は自分で管理することになります。シャワーも同様の理由ですが、そもそも設備がないところもあります。イギリスは夏でも湿度が低く汗をかくことがあまりないせいもあり、浴びなくても大丈夫かと思います。日本と異なり、トイレもなかったりしますので注意が必要です。
現地の人たちは、子供の頃からゴルフに慣れ親しんでいる人も多く、生活の一部としてゲームを楽しんでいます。クラブハウスにはバーやレストランがありますが日本のように広くはなく、テラスでメンバー同士でグラスを傾ける社交の場でもあります。
プロショップのスタッフも気さくな人が多く、「うちのコースはどうだった?」「気に入ったかい?」「終わったらぜひ感想を聞かせてくれ」と声をかけてきたり、親切に色々と教えてくれたりします。
服装のルールに注意
ゴルフウェアがファッションとしても注目されるようになって久しいですが、紳士淑女の国、イギリスは名門や有名コースでの服装がとりわけ厳しいです。基本的には日本のそれと大差なく、ゴルフ用のズボンにポロシャツなど、スタンダードな格好であれば問題ありません。ただ、名門コースですと、靴下の色まで指定されていたり(白のみ)、仕立てたズボンを着用するなんてことまで書かれているところもあります。
また、どこも共通しているのは、とにかくシャツはイン! わざわざ記載しているところが多いです。周りを見ると、男女共に半ズボンに襟付きポロシャツ、色はカラフルなモノでもよいですが、全体的には落ち着いた色味を着用している人が多いです。
クラブハウス内のバーでも、メンバーとビジターで分かれているような場合、特に注意が必要です。夏場でも半ズボンは禁止で、着替えるまで入れないところもあります。また、スパイクシューズを履いたままでは入れないクラブハウスやバーも多いです。その点ファーリーのレストランは、メンバーだけでなく一般にも開放されていますので、クラブ内ではTシャツやサンダルでも大丈夫な程、規定がややゆるいです。
初心者から経験者まで幅広く楽しめるコースプラン
いよいよティー・グランドに上がり、ティーアップです。ファーリー・ゴルフ・クラブは3種類のコース、計27ホールから成り、周辺では唯一の全米ゴルフ協会仕様のコースとして、2018年にはPGAアシスタント・プロの、2019年にはPGA Fourball Championship の公式会場になるなど、サリー州屈指の優良コースです。
打ちっ放し場(ドライビング・レンジ)やパターとバンカーの練習エリアがクラブハウスそばにあります。スタートは人がいなければすぐに打ってよく、服装と違い、あまり時間には厳密でなく、わりとゆるい感じでまわれます。
ただし、こちらの人はあまり素振りなどせず、ポンポンと速いペースで回る人が多いので、18ホールを通しで3時間ほどで終えてしまいます。スロープレーには厳しめなので、順番が追いつかれてしまった時などは先に行ってもらった方がよいでしょう。
イギリスのゴルフ場では、時には公道を散歩する人やランニングコースを走るランナーと遭遇したり、はたまた乗馬スクールの馬を見かけたりすることもあり、驚きます。また、イギリス特有のススキのような草やヒースの群れがあちこちに点在し、ボールを失くしやすいのもプレーヤー泣かせ。ボールはたくさん用意しておくことをおすすめします。
ゴルフ場によってはコース内の標識も少なく、次のホールの場所がわかりづらいことも多々あります。仕方なくほかのプレーヤーに聞いたりしますが、その点、電動カートには、GPS機能つきのマップとデジタルスコアカードがついていますので便利です。
イギリス、ゴルフ料金の相場
日本と比べて一体どれくらいお得にまわれるのか、という気になる料金についてです。時間帯、平日か週末かによって異なり、午後スタートの方が安いです。誰でも利用できるパブリック・コースと会員制のプライベート・コースがありますが、100年を超える歴史を有するイギリスでは、プライベート・コースが多いです(近年ではゴルフ人口の減少により、ビジター受け入れなどなにかと柔軟に対応していそうではありますが)。
一例ですが、パブリック・コースで12時過ぎのスタートであれば大体一人25〜35ポンド(約3,500〜4,900円)、電動カート代が25ポンド(約3,500円)程度です。プライベートや名門コースであっても午前が65ポンド(約9,100円)、午後が50ポンド(約7,000円)程度です。イギリスはなにかと魅力あふれる国ですが、最近駐在になったタイ高校時代の後輩も、案の定安い安いと言っていたので、ゴルファーにとってもたまらない国ではないでしょうか。
なお、ファーリー・ゴルフ・クラブでは、平日午前が1人35ポンド(約4,900円)、午後30ポンド(約4,200円)、15時以降はさらに20ポンド(約2,800円)まで下がります。イギリスは夏場ですと21~22時まで明るいので、夕方からゆっくりのんびりと、お得にまわることができます。
無料で加入できるファーリー・フレンズというプログラムに申し込むと、さらに安くなる上にレストランの割引も適用されますのでとってもおすすめです。受付時にその場で手続きができますので簡単です。現地の人は通常、自分のメンバーコースをまわることが多いので、年会費を払い仲間と好きな時に好きなだけ(数ホールで終わるなど)自由にプレーし、その後は軽く1杯といくこともできます。
日曜日はビュッフェ・ランチでサンデーローストを!
海外のゴルフ場がほとんどそうであるように、イギリスでもラウンドは昼食などの途中休憩が入らない、18ホールを続けてまわるスループレーです。そのため、午前スタートですと、まわりきる頃にはちょうど昼の時間になります。
ファーリー・ゴルフ・クラブには、飲食だけの一般客も利用できるレストラン、カフェバーがあります。バーには屋内席だけでなくテラス席もあり、一汗かいた後にビールで乾杯(ソレばっかり😆)しているグループがいます。
日曜日のレストランでは、私の友人が「子供の頃、日曜日は毎週サンデーローストだった」というほど、イギリス人にとっては思い入れの深い特別な肉料理、サンデーローストがビュッフェ形式で食べられます。その名の通りサンデー(日曜日)にしか出していない店が多く、クラシックなメニューのせいか、思いつきで食べようと思っても想像以上に店を見つけられなかったりします。
こちらのレストランでは、前菜、メインのロースト料理、デザートのコーナーが分かれており、それぞれ適量ずつ楽しめます。ただ、ビーフ、ポーク、チキンの3種類があるメインの肉料理は、日本人にはとても食べ切れない量を盛られてしまうので、2人以上の複数人で一皿がちょうどよいでしょう。
何でも茹ですぎが多いイギリス料理にあって、きちんと歯ごたえが残っている野菜のローストもうれしいです。見かけがニンジンで味は香りのあるイモのようなパースニップという野菜が私はお気に入りです。味、量ともにたっぷり満足できて、大人1人あたり23ポンド(約3,200円)です。
大きな窓からコースのグリーンを眺められ、カメラを取り出すと「撮りましょうか」と気軽にシャッターを押してくれる気さくなスタッフ、「少しで」とお願いしても大盤振る舞いしてくれるメインコーナーのシェフなど、雰囲気もサービスも抜群によいレストランです。アフタヌーンティーも、1人21ポンド(約2,900円)で毎日やっています。
ロンドン郊外にあるファーリー・ゴルフ・クラブ自慢の芝は水切れがよく、冬でも良好な状態で1年中快適にプレーできます。どこまでも続く美しいグリーンを目の保養に、気持ちのよいプレーとおいしい料理に舌鼓を打ってみてはいかがでしょうか。