10秒で学ぶ!イギリス英単語フレーズvol. 20「ボクシングの日」
海外生活、イギリスの行事などに詳しい方には「あ、アレね〜」とすでにネタばれしてしまっているかと思いますが、今日12月26日はイギリスやオーストラリア、カナダといった英連邦王国では毎年
なんです。とは言っても、表紙画像のようにスポーツのボクシングではなく、箱(box)のボックスからきている名前で、こちらに来たばかりの頃は周りに「なんで箱なの?」と聞いても「よくわからないんだよねぇ」ぐらいにしか言われず、私自身もクリスマスの時期は毎年一時帰国をしていたので、知らないままときが過ぎてしまいました。
そのうち、なんやら最近イギリスや日本でも認知度急上昇中の、ブラック・フライデーのようなセールの日、という情報を小耳に挟むようになりました。
コロナになって、帰国も叶わなくなったので「どれ、どんな様子なのか・・」と思い立っても、昨年はロックダウン、つまりステイ・ホーム中だったので繁華街へは出れず、これまで当日の様子がまったくわかりませんでした。
ボクシング・デーとは
しょうがないので自分でまたネット情報をかき集めてみたところ、BBC放送の子供版である、CBBCのウェブサイトにまたわかりやすくまとめられていたので、かいつまんでご紹介します。
1800年代のビクトリア女王期に名づけられたこの日は、富める者が貧しい者にプレゼントを与える習慣に由来したものです。この日は主にお屋敷で働く使用人たちの休日で、主人たちは日頃の感謝をこめ、箱入りのプレゼント(Christmas box)を用意して彼らをねぎらったそうです。
贈り物を手にいそいそと里帰りする使用人たちは、家で待つ家族に手渡すのを楽しみにしていたと言います(参照:”Why is it called Boxing Day?”CBBC, December 2020.)。
女王からのプレゼントは某スーパーのもの⁈
翻って現代のイギリスで、そんなにも多数の使用人を雇っているご主人様の代表格といえば、このお方エリザベス女王✨女王が暮らすバッキンガム宮殿と別邸のウィンザー城では、約1,500人のスタッフが働いていますが、女王は父であるジョージ6世と祖父のジョージ5世からの伝統を受け継いで、職員全員に毎年クリスマス・カードつきで伝統菓子のクリスマス・プディングを贈っています。
ちなみに、以前は高級ブランドもののハロッズやフォートナム&メイソンで購入していましたが、経費削減のため、最近ではもっぱら1個£6の大手スーパーTESCOのものに変更されました(出典:Rosaleen, Fenton, ”Queen buys every staff member a £6 present from Tesco for Christmas each year”The Mirror, November 2021.)。堅実で好印象♪
昨年はコロナのおかげで、この女王によるプレゼントお渡し儀式が史上初の取りやめとなってしまいましたが、今年もクリスマス関連の行事は同様にすべてキャンセルという残念な結果になってしまいました。家族揃って必ず訪れていたノーフォーク州サンドリガム(Sandringham)の私邸での休暇もとらず、ひたすらウインザー城で心静かに休まれるというのも去年とまったく同じで、孫やひ孫とも会えず、今年は夫のフィリップ殿下も4月に亡くなってしまったので、寂しいクリスマスになってしまったのではないでしょうか(参照:”Quiet Christmas of Queen Elizabeth followed by Covid”London News Today, December 2021.)。
現代のボクシング・デーの過ごし方
さわりで述べたように、昨今のボクシング・デーとは日本の歳末セールのような、一大バーゲンの日とも言えるようです。けれどそれも、アメリカの似たような「ブラック・フライデー」である感謝祭の翌日(11月第4週の金曜日)に先取りされるようになってきて、重要度が低くなってきているとか。
「セールの日ですよ」じゃつまらないので、ここはやはり英語原文の資料に戻って、もう少し掘り下げます。上述のCBBCサイト情報によると、1957年以来、毎年ボクシング・デーはイングランド、プロサッカーのプレミア・リーグ決勝戦に当てられるようになったとかで、サッカー観戦が盛り上がるようです。ところが今年は、選手の間でもコロナに感染者が出て人手が足りないなど、さまざまな影響でいくつかの試合が延期に追い込まれており、サポーターや関係者の間で失望が広がっています。
食生活においては、なんと言ってもクリスマスの残飯処理、と言ったら言葉は悪いですが七面鳥などご馳走の残りもので食事をしのぐ家庭が多いそうです。七面鳥カレー、パイ・・と、なんにでも混ぜて「転用」できますが、なかでも代表的なものはサンドイッチにすることだとか。それはそれでおいしそう。
モンゴルでボクシング旅行記
と、ここからは「関係ないよ」と言っておきながら、スポーツのボクシングについて。なんだか別マガジンの旅記事のようになってしまいますが、キーワード繋がりで記しておきます。イギリスしかご興味のない方は、こちらで終了してください。
ボクシングと言っても、これからするお話はキック・ボクシングについて。全然詳しくなく、いま現在進行形で調べたところですが、キック・ボクシングとは日本独自の格闘技方なんですね。K-1ぐらいなら、私でもその存在だけは耳にして知っていますが、これもキック・ボクシングの一種?でけっこう人気高そうですよね。
でもって、その人気種目であるキック・ボクシングと言えば皆さん、どこか、とある国が思い浮かびませんか?
こちらが元祖と言いますか、キック・ボクシングの基になっているので、その方面の人たちからすると、タイは聖地で世界中から練習や修行、日本人でも子供のうちからムエタイ留学をしにくる人なんかが、けっこういます。
日本で言う空手のような位置づけなので当地では広く親しまれ、その昔バンコクに住んでいた私としては、ムエタイに触れる機会がけっこうありました。それも、親しい友人がいろいろと深くかかわっていたので、観光としての観戦だけでなく、それ以上に。
2008年に、モンゴルで行われたキック・ボクシング大会への同行もそのひとつ。もちろん私はなんの関係もなく、真摯にお世話、手配をする友人の、完全なるお供でお気楽旅気分。途中北京の知人宅でお世話になり、ちゃっかり万里の長城などの観光もし、なんなら誕生日までしっかり祝ってもらったあと、首都のウランバートル入りしました。
そもそもなぜモンゴルなのかと言えば、一時期日本で活動していたモンゴル人の選手(仮に、A氏とします)が、母国で自主興行を開催するようになり、私はその大会運営側のスタッフとして(正確には友人が😆)出向いたからです。
おぉ、ひょんなことからこれで旅先として、東、東南、南アジアはこの時点ですでに制覇していたことになりました(その後、子供と地図を見ていてバングラデシュの存在に気づいたので、まだ未制覇でした・・!)。まさか自分がモンゴルに行くことになるとは。しかも、当時の職業柄か環境か交友関係からか・・それまでもいろいろと変わった、普通ではない待遇や体験をしてきましたが、今度はこんな著名人、おそらくお国のスーパースターであろう、スポーツ選手と行動を共にする機会に恵まれました。
若いってすばらしいですね、ほんと。しがらみとか、遠慮とか、謙遜とか・・
とにかく、私という人間は特にその当時、明日のことすら考えない、いましか見えてない、その瞬間が楽しければそれでいい、という極端にお気楽な若者(若者というほど若くもない)で、フットワークも異様に軽かったです。
到着後、はじめて振る舞われたモンゴル料理は、とりあえずの軽い昼食でいただいた肉入りソバだった気が・・。全体的に、食事は地理的にもブータンと似ており脂っこい感じで・・ハイ・・。
A選手は朝青龍とお知り合いのようで、「今から携帯に電話する?」とか言ってましたが、そりゃあ確かに、日本で活躍するモンゴル人なら、同胞として繋がってても全然不思議ではない、というよりきっと白鵬なんかとも「だいたいともだち」なんでしょうね、きっと。
なにからなにまですべてがお膳立てされており、たいへんありがたいことだと思うのですが、なんとなく予想していたとおり、シャワーのお湯が出ず・・
友人の提案で、銭湯代わりに韓国式垢すりへ行くことになり、このときはまだ未経験でしたが、モロッコのサウナ体験(関連記事)と似た状況、つまり「サブっ‼︎」お湯がぬるすぎて、かつ湯船に浸かるわけでもないので寒さに震え、まったく温まれませんでした。
さっそくの洗礼を受けた翌日からは、選手たちの計量やテレビ局入りして記者会見をしたり、イベント会場でテープカットの式典に出席したり・・
まー、楽しんでただけですね、私は。友人はしっかりお仕事モードでしょうが。計量時には、日本から来ていた対戦相手の選手と合流しました。日本人なのに、私たちは終始モンゴル側の人間(スタッフ)だったというのが不思議な感覚でした。
滞在中1泊は砂漠まで行って、モンゴル式テントのゲルに泊まる手配までしてもらいました。ベッドの木枠やドア、柱といったものが伝統模様できれいに装飾されており、とてもオシャレ!
ホテルといい、きっとかなりのレベルの施設を用意して頂いていたのだと思いますが、やけに近代的で、日本の新築マンションにあっても違和感ない真っ白な水洗トイレは・・
水が流れません。
というより、水がありません。そりゃそうですよね、砂漠ですし、いったいどこに水道管があるの?でも、じゃあいったいこのトイレはなにもの?
これまたその場に不似合いな電気ポットに、幸いにも水が入っていたので、翌日までポットひとつ分の水でふたり分の生活水+飲料水をまかないました。これほど水を貴重に感じたことはありませんが、その後も災害が続く日本、被災地ではこういった体験をされた方がたくさんいたことかと思います。
そしていよいよ大会当日、私は試合前まで売店でちょっとしたお手伝いをしてから場内へ。熱戦が繰り広げられた結果、無事主催者選手の勝利で大団円。そのままお世話になった関係者の方々諸々とともに、打ち上げに参加させていただき、無事バンコクへと帰路に就いたのでした。
いやーまさか、イギリスのボクシング・デーからモンゴル滞在記に繋がるとは書き始めた当初、まったく念頭になく・・当時もいまもかわらず、やはり私は行き当たりばったりでなにも考えてませんね。
ちなみに、その会社名でここ数年、大迷惑を被ってそうなビール会社があるかと思いますが、私も好きなおしゃれメーカー、コロナ(Corona)はボクシング大会のスポンサーになることが多いようですね。
またまたいま調べましたが、メキシコ自体、ボクシング大国なんですね!実は日本へ本帰国したあと、これまた不思議なご縁で日本法人の社長さんと知り合う機会があったのですが、ある日たまたまつけたテレビにボクシング中継が映し出され、ちょうどその社長がチャンピオン・ベルトだかなんだかを渡して、表彰しているところでした・・。
なぜだか不思議につながってきた、パーリーメイとボクシング界(いまはまったく無関係)。もう随分昔の話なんで、いろいろ時効かと思ってあれこれ書きましたが、なにかプライバシー上不都合な描写や写真などありましたら、訂正、削除いたします。のん気な一般庶民の戯言として読んでいただければ幸いです。
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