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C-C-Bとの出会いと再会

80年代なかば、私は「ミュージック・ライフ」を毎月読み、洋楽、とくにニューウェーブ系、ニューロマンティック系のバンドを好んで聴いている女子中学生でした。

ある中学3年の冬の日、1985年2月にザ・ベストテンを見ていたら、
ドラマ『毎度おさわがせします』主題歌「Romanticが止まらない」のバンドがスポットライトに登場。
C-C-Bというバンド。

出てきたメンバー、髪の毛がカラフル!!
青、紫、そしてピンクの髪の毛!

驚いたけれど、当時好きだったデュラン・デュラン、カジャグーグー、ジャパン、のメンバーもカラフルヘアーのときがあったので、
C-C-Bの第一印象は「いままでの日本にはない、イギリスのバンドみたい」でした。

ピンクの髪の人はメガネまでピンクで、
その奇抜な見た目以上に
笑顔が可愛い…😍

実をいえば、その当時好きだった同級生がほんの少しふくよかな体型でいつもニコニコしている人で(メガネはかけてない)、ピンクの人の笑ったときの雰囲気がその子に似ていました。

「○○くんみたい」と好印象を持って見ていたら曲の演奏が始まって、
ピンクの人はドラム叩きながら歌も歌ってるではないですか!

ピンクの人の甘い澄んだハイトーンボイスで心地よい歌声、
そしてシンセドラムの乾いた音、シンセサイザーの派手なアレンジの音、その頃の私が好きだったシンセポップな曲調にニューウェーブっぽさを感じたのも好印象でした。

ピンクの人は、笠浩二、という名前、
りゅうくん、て名前まで可愛い。

学校ですぐに『C-C-Bの笠くんが可愛い!!』と友達に言いまくって、
レコードを近所の友&愛で借りて、
極めつけが卒業式、式典後に友達同士でスナップ写真を撮りあってたときに、ピンクのメガネをかけて笠くんのマネをしていました(笑)

だけど高校に進学して、新しい人間関係、部活、バイト等に忙殺されてテレビを見ない日々となり、加えて同級生の男子から、佐野元春、大瀧詠一、尾崎豊、あとBOØWYを勧められ、洋楽と並行して聴くようになり…

いつの間にか、C-C-Bへの関心は薄らいで、「Romanticが止まらない」の次のシングルすら記憶にない。

大学以降は渋谷系、イギリスのマッドチェスター~ブリットポップ、アメリカのグランジ、等を聴いていた20代。

そんなわけで、
Romantic以降どんな曲があったのかも、関口さん脱退も、解散したことも、C-C-Bのことは何ひとつ知らなかった。

ただ、C-C-Bにはずっと好印象を持っていました。
電子音楽機材の通販会社でバイトをしていたとき、
同僚(バンド経験者)が、昔コンテスト?に出たときにC-C-Bのメンバーがいた話をして「C-C-Bは企画物だから云々」と社長と貶しているのを耳にして
「C-C-Bを悪くいうな!!💢」と心のなかで殺気立ったことをいまでも覚えています(ろくに聴いていないくせに😅)。

その後、ドラマ「電車男」の挿入歌でC-C-Bを思い出したり、缶コーヒーWANDAのCMで笠くんを見て(太っててショック…)と思ったり(あれはスタイリングが悪い!!)、熊本地震のニュースで被災したことを知ったり、
時々Romanticの動画を見たりはしていたのだけど、
ほぼC-C-Bと接点のないまま、
結婚して子育てしてあっというまに2022年の暮れになりました。

そして12月18日、何の気なしにニュースサイトを開いたら、

C-C-Bの笠浩二さん死去

の文字が飛び込んできました。

えっ!?そんな年だったっけ!?

とまずビックリ。享年60歳。今の時代なら若すぎます。

記事によると、2022年後半には歩けなくなっていたこと、脳梗塞で亡くなったこと、などが書いてあり、

ほっそりと痩せたお写真を見て、さらにビックリ

85年のころのぽっちゃりした印象しかなかったから。

でもまだこのときは、
「昔ちょっと好きだった芸能人が亡くなった」
くらいの感情でした。

ツイッターでも型通りの追悼のコメントを書いていました。

(↑レコードはレンタルしたのに買ったと記憶の捏造してました)

そのあと、懐かしさと追悼の意味も込めて「Romanticが止まらない」の動画を見てみることにしました。

検索して最初に出てきたのは、ザ・トップテンのバスから中継した回。(動画削除されていました😢)

その笠くんの可愛さったら!!

「やっぱり可愛い」
「笑顔がキュート」
「動きが可愛い」
「てへぺろしてる(笑)」
「声も好き」

次に出てきた動画は、クラブかどこかで演奏している回。

それもまた可愛くて、
ドラム叩く姿もかっこいい!!

次々と流れてくる動画を見ているとキュンキュンが止まらなくて、

ネットで検索して、Wikipediaを読んで、不遇な時代があったことを知って胸が痛くなり、近年まで活動していたことを知って何も知らなかった自分の無知を恥じました。
ベースでリーダーの渡辺英樹さんが2015年再結成ツアー直前に亡くなった不運、メンバーの逮捕も切ない…

そして公式サイトでは最新のアルバムが買えることを知って、ソロの作品を聴いてみたくなって購入を申し込みました。

ここまでニュースを見てから約4日間。思えば最初の動画を見た瞬間にはもう恋に落ちていたのかも😳

届いたCD「Official Bootleg」を聴くと、かつてと変わらない笠くんの声、もっと艶があるかも。
聴いた瞬間からトキメキました。
爽やかなポップスとハードロック調のノリの良い曲がバランスよく収録されているアルバム。

同時にC-C-Bについても調べ、サブスクで音源を聴いたり動画を見たりして詳しくなっていくと、
良い曲いっぱいある!
メインボーカルは笠くんだけじゃなかったんだ!?(ごめんなさい💦)
ベースの音が目立っていてかっこいい!
ギターも、キーボードも聞き所がたくさん!
他のメンバーも可愛いしかっこいい!
ライブが本当にかっこいい!
という発見につぐ発見で、

あー、なんで私は高校生になってからC-C-Bをフェードアウトしてしまったのだろう…

笠くんの訃報を知ってから転げ落ちるように沼にハマった2年間。

一時だけテレビで見て『りゅうくん可愛いな~』と思っていた程度の、ライブに行ったこともない、CDも持っていない、超超超~にわかファン、でした。
だから、再燃というよりは、ほぼ新規ファンみたいなもの。

後追いの新規ファンがまだまだ追いきれないくらいの情報や活動があるって、本当にすごいことですよね。
だから私にとったら、今もC-C-Bは存在しているのと同じ。
それだけ彼らがC-C-B時代に寝る間もないくらいたくさん働いていた証拠でもあります。
本当にありがとう。

せめて私にできることは何だろう、とずっと考えています。
C-C-B再評価のために、これからもC-C-Bを聴く人を増やしていきたい。
C-C-Bをずっと愛しているファンがたくさんいることを世間に知ってもらいたい。

今更ファンになった申し訳なさと、
自分に対する不甲斐なさは、
きっとずっと消えないと思う

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