写真の整理とホットフード自販機
今月3度目の帰省。
週に一回の出社後に、1回目のコロナワクチンの職域接種を済ませ、空港へ向かった。
いつもは飛行機が発つ前にすぐに寝て、着陸の衝撃で目を覚ますのだが、仕事が終業まで忙しく、頭と目がギンギンで眠くならなかった。
機内Wi-FiなどはないLCCのため、kindleにダウンロードしていた本を読み終えると、手持ち無沙汰になった。
ネットに繋がらなくてもできる携帯の写真フォルダの整理をすることにした。
角度が決まらなかったたくさんの同じような食べ物の写真や、調べた電車の乗り換え表のスクショを削除した。
顔認証で分けられる父の顔をタップし、日付ごとに分かれたフォルダをさらにタップすると、勝手にムービーが生成された。
家族の写真を愛おしいと思えるのはなぜなのだろう。
そう考え出すと泣きそうになる。
ふとしたきっかけで、堰を切ったように泣きそうになるのだ。
地元の空港に着くと、乗った時は大丈夫だったのに、左腕を上げると少しだるさがあった。
家への最終バスを外のベンチで待つ。
静かで、少し湿気の含んだ風がそよそよ、そよそよ。気持ちいい。
以前なら父が運転をして車で迎えに来てくれたが、今はもう父は運転をしていない。
母は空港まで運転ができない。
空港の駐車場にある、ホットフードの自動販売機の前を通るたびに、懐かしく、少しワクワクしていた。
父とその前を通るたびに、おいしそうやね!と言うことはおそらくもうないのだろう。
幼い頃、父が連れて行ってくれたスケート場の休憩室に同じような自販機があったことを思い出していた。
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