天使の翼~片割れの物語#12
守護ガイドのセレちゃんと私の過去世エミリオとマリアのお話を書いています。なぜか最初の記事2つだけ有料で公開しています。
このシリーズ、マガジンにまとめました。
今回はまたセレちゃん(エミリオ)の話に戻ります。
前回の記事でセレちゃんの名前が「セレス」から「アレア」に変わりました。以後「アレア」で統一します。
☆☆☆
*()は私です。
(本を出版したのはあの1冊だけ?他には?)
僕は導きのまま何年も書き続けていた。
出版社に持って行っても書籍化はされなかった。
内容が広い層には受け入れられないと言われたよ。
当時の価値観とはかけ離れ過ぎていた。
読者は僕の友人、ただ一人だった。
彼には僕の死後の身辺整理を頼んだ。
書いたものは焼くなり捨てるなりしてほしいとね。
僕はもう若くはなかったからね。
それでも当時にしたら長生きしたほうだよ。
(亡くなるまでどんな生活をしていたの?)
生きることをただ楽しんだ。
友人の船に乗るのは楽しかったよ。
海に出て、魚を獲る。
まあ僕はそれほど戦力にはならなかったけどね(笑)
生きている一瞬一瞬が貴重な体験だった。
海に入れば、君を感じられた。
僕の故郷は海だと感じたし、海は君だった。
ここに来ればいつでも君に逢えた。
その頃の僕には翼が生えていた。
僕は自分が天使だと気がついたんだよ。
物理的に見える訳ではないけど、
自分で自分の背中には翼があるって感じていたんだ。
翼は物質世界ではなく、他の次元にあるんだよ。
(私にも翼が生えたことがあったよ。
それまで胸がキリキリとずっと痛んでて…
夜、外にいたらバサッと大きな翼が突然生えてきたの。
不思議だったけど、その感覚はリアルだった。
その1か月後ぐらいにアレアと繋がったんだよね。
残念ながら今は翼を感じないんだけど。)
僕には今も見えるよ、君の翼が。
(人間の進化形が天使なの?)
人類のすべてが天使というわけじゃないが、
もともと僕らは天使なんだよ。
ただそれを忘れて地球に降り立った。
再び翼を持った者は、思い出すんだ。
自分が本当は何者であったのか。
どこから来たのか。
君も思い出し始めてるでしょう?
(わからない。
でも何かすべきことがあるような気はしてる。)
焦らなくていい。
そのうち必ず思い出すから。
(自分が天使だとわかって何が変わったの?)
情報が降りてくるんだ。
ありとあらゆる情報がね。
僕は人を癒すことができた。
自分の中に光が見えた。
病人を前にすると、その光が、僕を誘導してくれた。
その人に対して何をすべきか教えてくれるんだよ。
友人の娘が高熱を出し、何日もうなされていた。
光は僕に薬草を煎じて飲ませるように言い、
僕は自分でも理解不能なマントラを一晩中唱え続けた。
翌朝には熱はすっかり下がっていたよ。