「保育園」での「行事」って大事ですか? 行事と発達の関わり。
近年になり実施を中止していく園もあるという「行事」。
果たして「保育園」や「幼稚園」「こども園」にとって行事は必要なものなのでしょうか。
「保育園」であれ「こども園」「幼稚園」、その後の小学校でも「行事」は多かれ少なかれあるでしょう。
ただ、その運営母体の運営理念に則った考え方によりどの程度の熱量で「行事」に取り組むかはそれぞれだと思います。
取り組む行事の種類も気になるところだと思います。
宗教系の園だとする行事しない行事があったりしますし、行事の種類によっては保護者の方の参加が必要なモノもあります。
また、保護者の方の心配事としては小学校のPTAのようにどの程度関わる義務が発生するかも気になるところですよね。
最近の傾向から業界の一般論を「保育園」の立場から解説してみたいと思います。
どんな種類があるの?
文化の継承
保育園では元来子ども達に伝統的な由来を持つ日本の文化を行事として体験してもらい、教育的な目的をもって取り組んでいます。
その過程で飽きないように遊びの要素や制作や様々な工夫を凝らし、ただ単なる文化の継承だけでない取り組みにしようとするところがあるかと思います。
四季折々の季節を感じるもの
上記の「文化の継承」と共に季節も合わせながら取り組みます。
春の入園式
夏の七夕
秋の芋ほり
冬の餅つき
などです。
子ども達の準備期間を要するもの
運動会
発表会
作品会
この他にも
遠足、お泊り会、保育参観、夏祭り、交通安全教室、など
各園の個性が出る所だと思います。
地域差も出るかと思いますのでお住いの地域の個性が出ていればいいですね。
年初に年間スケジュールが出るかと思いますので、ご自身の仕事の都合としっかりとチェックしておきましょう。
保護者の参加の必要は?
年初に年間スケジュールが出た際に確認するのと、入園する際に確認が必要なのは、どの行事に保護者の参加が絶対必要なのか、です。
行事によっては「どちらでもいいですよ~」という返事もあるかもしれません。
でも、当日お子さんの保護者さんが一人だけ欠席というケースなら、その時は事前事後のメンタルケアは必要でしょう。
その際は、事前に保育園としっかりと相談してくださいね。
子ども、保護者、保育園にとって行事は必要なの?
毎日をただ単に楽しく過ごすこともいいのですが、行事というのは非日常を楽しめるキッカケとなりいつもと違う何かを得られる機会となります。
精神的、物理的な成長を得られる機会となる一つの足掛かりが行事となります。
ここで得られた自己肯定感、共同体体験、達成感、コミュニケーション能力、その他は子ども達の自信となり、大切な精神的な支えとなるでしょう。
何よりも行事での達成感や皆でしたことの記憶は、特別な記憶として残り自己同一性の形成に貢献すると思われます。
行事に対する最近の様々な考え方
保育学会でも行事について毎年話題になることがあります。
保育士不足や保育園での働き方改革から行事をすることでの保育士の負担増となることや行事のイベント化、形骸化から行事を無くす保育園が出始めているという報告があると聞きます。
過剰にするイベント化した行事なら個人的にやる必要はないと思いますが、前述の通りお子さんの成長や行事の意味を考えた取り組みなら今後も保育園では必要だと思います。
ただし、保育士不足、労働環境改善は今後も課題となっていくでしょう。
「行事」で保育園の良し悪しを見分けるのは難しい。
「じゃ、保護者はホームページや説明会で『行事』が素晴らしいところを選べばいいんだ!」と思いますが、それはそれで気をつけて!
保育園を探されている方は、仕事をお持ちの方ですよね?
では、ご自身の会社のHPを作る際、どうやって作りますか?
いいところは積極的にアピールしますよね。
それは、その園の価値観が表れているところだからだと思います。
でも、わざわざ不都合なことをHPに書き込む運営者もいないでしょうね。
最近は大きな行事がイベント化、写真撮影大会化していることもしばしば。
できれば、通いたい園があれば、そこに通っている、或いは通っていた保護者の方からの情報が複数あれば一番いいでしょうね。
では、いい「園」とご縁がありますように。