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死にたいくせに、「頑張る」をしたがる

背負いきれない重荷に潰れて
決して胸を張れない現状と過去
これでいいのか、このままでいいのか、
ほんとうに自分はこんな生き方でいいのか
何度も何度も自分自身に問いかけている
激しく気合いを入れたり、大声で励ましたりするわけじゃないけれど、
なんとか奮い立たせて
「頑張る」ということをしたくて、ノートを開いて参考書の問題を解いていく
けれど毎回、いつの間にか虚しさで胸が一杯になって
ペンを持ったまま、頭を抱えてしまう
みるみる視界が滲んで、溢れ出す寸前のところで涙を押しとどめて
だけど、その問題から先に進めなくなる
何度も何度も同じ文章を読み直して
いつまでも読み直して
一体、何をやってるのか
これが闘いなのか
参考書の問題を延々解くことが闘いなのか
罵り立てることに自ら夢中になって、
止められなくなった自己嫌悪にのたうち回る
そうしていつも、「死にたい」に逃げ込んでしまう
「死にたい」と思わなければ、もうどうにもならない
いつまでもいつまでも手を震わせながら「馬鹿が」と呟いているしかないのだ
それこそ馬鹿な習性を持ってしまった
繰り返し繰り返し、逃げてはいけないのに、逃げてばかり
くだらない こんなものが今の私にとっての闘いなんだ
青春小説やヒーロー映画のように熱く、がむしゃらに向かっていくことは出来ない
けれど毎日擦り減らしながら、こんなことで擦り減りながら、じりじりと自分を前に押し出している
でも、本当に前に進んでいるのかな
私は具体的な何かに立ち向かっているのか
本当に闘っているか
わからない
生きられないから「死にたい」に逃げて
死ねないから、「頑張る」に逃げているだけではないか
そうじゃないのか
これは「頑張る」だろうか
不安と虚しさで埋め尽くされた「これ」で、どんな可能性を切り開こうとしているのか
これをやり抜いた先に一体何があるというのだろう
いくら参考書の問題を解こうが、私は生きていけないのではないか
どれだけ正解を導き出そうと、私は死ねないのではないか
これは何のための「頑張る」だろう
この「頑張る」は何に立ち向かっている?
それより、むしろ何から逃げるためのものだろうと考える方が正しいのかもしれない
だって私は頑張って、どうなりたいのかわかっていない
頑張って、どうするつもりかも知らないのだ
それは「頑張る」ことに果たしてなっているか
死ぬか生きるか、それすらもほんとうにわからないままなのに
強引に前向きな振りをしてはみても、それは言い訳めいた、
いや、言い訳そのものの「必死」
もう私は純粋に、ひたむきに「頑張る」ことなど出来ない人間なんだ
私の「頑張る」は逃げだ
闘ってなどいない 逃げているのだ、これは
逃げるために「頑張って」いるんだ
生きることは出来ないのに、死ねないでいるから
死にたくてたまらないくせに、前向きに生きていこうとする人間であらなければという思いに囚われている
なんなんだろう、これは
死にたい自分自身に「私は頑張っていますよ、努力していますよ」とアピールしているような
私は本当にもう頑張りたくなくて、疲れていて、諦めていて、悲しくて、ただ死にたいのに
なぜ死にたいのに変わらなければと焦るのか
なぜ死にたいのに前向きに生きられない自分を恥じるのか
とても苦しい
苦しくて、死にたい
これも逃げだ

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