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【読書感想】ミネルヴァ計画を読んで
こんにちは
掲題の通り、書店にならんだばかりの東京創元社「ミネルヴァ計画」を買ってざっと読み終わったので、あれこれ思った事を投稿してみました。
何度も読み返した状態ではないので、少し薄い感想ですが…
作者はジェームズ・パトリック・ホーガン氏。
「ミネルヴァ計画」未読の方のためにあからさまなネタバレは書きませんが、そのせいで未読の方はよくわからない投稿内容かもしれません。
完全な自己満足の投稿で恐縮です。
またネタバレを書かないといいつつ、作品の内容や構成に触れてしまう記述もあるので、それが嫌な方は、ここから先に進まないことをお勧めします。
本シリーズについて
「ミネルヴァ計画」はホーガン氏が1977年に発表した「星を継ぐもの」から続くシリーズものSF小説の5作目の最新刊で、同時に最終巻となります。
「星を継ぐもの」は、オールタイムベストの常連で、noteにも投稿が多数ありますね。
大きな書店に行けばほぼ必ず本棚に在庫がありますし、平積みでおかれていることも多いです。
もちろんシリーズ全巻とも私の蔵書にあります。
ちなみに星野之宣氏がホーガン氏の作品を何作かコミカライズしており、「星を継ぐもの」もありますね。
待ちに待った「ミネルヴァ計画」
調べてみたら、シリーズ前作「内なる宇宙」の日本での発行は1997年ということで、実に28年ぶりの新作です。「内なる宇宙」は、書店に並んですぐにハードカバーで買った記憶がありますので、私にとっても28年ぶりです。
次作が「Mission to Minerva」という題名で未訳となっていることは、ずいぶん前から知っていましたが、日本で翻訳版がでる迄にこれほどまで期間が経過するとは思いませんでした。
今回の感想は。
物語の前半と後半で、イメージがガラリと変わってしまっており、まとまりがあまり感じられないです。
前半では、取り上げたSF的な考証ネタや作品世界の背景描写をひたすら展開し、後半で主人公を中心とする一行が活躍するエンターテイメント的なストーリー展開といった形で、構成がちぐはぐな気がします。
本作品はお勧めか?
スケールの大きな舞台や背景を設定した割には、その結末や今後の方向性がハッキリしないので、カタルシスに欠ける感じです。
異星人からみた人類の進化とか、それなりに語っているのはわかるけど…
まあ、ホーガン氏の小説は全般的にあっさり解決や、投げっぱなし展開のものが多いとは思いますが…
そんな作風であっても、捻りの効いたストーリー展開と最後にスッキリする締めがあれば、ワクワクと満足感が残ります。
個人的には、初期のホーガン氏の著作にはそういう風に思える作品も多かったのですが、後年の作品はねえ…
前述の星野之宣氏のコミカライズも、ホーガン氏の初期の作品ですし…
根強い人気があって評価の高い作品だから漫画化のネタとして取り上げたのでしょうか?
私個人の感想
私の感想としては、本作は「星を継ぐもの」シリーズの続きという点に尽きるのかなと。
過去作から続く背景、舞台で、お馴染みのキャストが演じる事に満足を覚えたならば、良いと思いますが、それ以上を求めるなら人によって評価は様々でしょう。
omake
投稿を書いていると、なんだか懐かしくなって星野氏のマンガを引っ張り出してきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1735370756-QS7z1Vl25fsbXCMGxqENrndy.jpg)
原作に忠実というわけではなく
適度にストーリーを一般向けに
アレンジしてあるのがイイ感じです。
2001夜物語が目に止まったので、一緒に読み返しています。
こちらも非常に面白い作品です。機会があれば紹介したいですね。