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偶然の出会いから美術館へ

先日、偶然の出会いが重なって
上野リチさんの回顧展に行ってきました。

ふとした出会いやときめきを
逃さず行動してよかった、という気持ちと

素敵な回顧展の感想を
覚えているうちに記録しておこうと思います。


*  *  *


先日、京都へ旅行に行ったとき
京都国立近代美術館に立ち寄った。

展示を見るほどの時間はなかったけれど、
素敵な出会いがあるかもと覗いたギフトショップで
あるクリアファイルにプリントされた
デザインに一目惚れした。

その時のわたしは、
それが誰のどんな作品か知らなかったものの
カラフルで可愛らしいデザインに惹かれて
購入を決めたのでした。

色合いもデザインもすごく可愛い
初めて見たけど、いったいどんな人の作品なんだろう…?


それからしばらくして、
たまたまSNSで見覚えるのある写真を見かけた。

あれ、どこで見たんだっけ…
もしかして、京都で買ったクリアファイル?

投稿を読み進めると、わたしが一目惚れしたのは
上野リチさんという方の作品で
ちょうど今、東京で回顧展をやっているという。

普段、美術館に行くことは滅多にない。
それこそ旅行なんかで
有名な美術館が近くにある時くらい。

いつものわたしなら、へぇ〜そうなんだ〜
で終わってしまうところだけど

こんな偶然なかなかないし、
せっかく出会ったときめきを大事にしたい
と、さっそく次の週末出かけることに。


その日は今にも雨が降りそうな空だったけど、
(美術館から出る頃には雨が降っていた)
気合いを入れて早起きをし、朝一番に行ってきた。

三菱一号館美術館
レンガの建物と中庭の緑が素敵


約2時間かけて、じっくり回る。
すごくよかった、行ってよかった!!

美術に詳しくないわたしでも十分楽しめたし、
心ときめくものを見て
満たされた幸せな気持ちになった。


まず、カラフルな色合いと
細部までこだわりが詰まった可愛らしい
デザインがとっても素敵だった。

同じ作品でも、色の組み合わせを変えると
雰囲気が全然違ったり、

花や植物、動物のモチーフはもちろん、
上野リチさんにかかれば
草履虫まで可愛く見えてきてしまう!

中には戦時中の作品もあったけれど、
そんな背景を感じさせない、明るく自由で
笑顔が溢れるような作品ばかりだった。


それから、上野リチさんは
テキスタイルデザインや小物などを
デザインされていた方だったので、
いろんな展示があったのが楽しかった。

(テキスタイルとは、
布製品の生地や柄のことだそうです)

マッチ箱ケースや小物入れ、
洋服、手袋、傘など様々なデザイン画などなど。

実際に書かれたデザイン画と
それがプリントされた布や服、小物入れなどの
実物を並んで見られたのが新鮮でした。

こんな小物がわたしの日常にもあったら、
と考えるとわくわくする。


そして、上野リチさんという方は
ウィーンで生まれ、日本人の方と結婚して
京都にやって来たそうです。
(京都の美術館にグッズがあったことに納得)

その頃のヨーロッパでは
日本の美術品や芸術品の影響も受けており、
和洋折衷な作品もこれまた素敵だった。

関東大震災の翌日には、ウィーンのリチさんに
その知らせが届いており(情報の速さにびっくり)
それを受けて作られた作品もあったりと、
ウィーンと日本の繋がりを知ることができた。

新婚旅行で訪れたウィーンの街
大好きな場所なので、意外な繋がりが知れて嬉しい


そして最後のお楽しみ、ギフトショップ。

解説を読みながら、
ひとつひとつじっくり楽しんだ作品たちは
回顧展に来る前よりも
もっともっと素敵にみえた。

迷って迷って厳選、もっと欲しかった〜。
ポストカードはどこに飾ろうか、わくわく。

色合いがほんとに可愛くて好き、、、


毎日のふとした瞬間に、

素敵だな、こういうの好きだな
行ってみたいな、やってみたいな

と心動かされることがあるけれど、
あっという間に忘れてしまい
そこで終了してしまうこともしばしば。

その気持ちを逃さず大事にしてみたら、
とっても素敵な時間が待っていた!

こんな出会いを楽しみに
過ごしていきたいと思った週末でした。


*  *  *


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