ぷらぷらり日記 2023.6.26 大阪市 心斎橋周辺
大阪のなんば、心斎橋、通称ミナミといえば、わざわざ自分が説明するまでもなく、全国的に有名な観光スポットであり、昼も夜も人で賑わう大都会です。
しかし、自分は大阪に住んで長いものの、普段はなかなか出向きません。それは別にぷらーながおおよそ一般的な大阪人のイメージから程遠いテンションの低い陰キャだから……、というのは関係なく、梅田より南に行く必要性がないのです。
あとまあ、ぷらーなが陰キャなのは確かだけど、これ他府県民の方々に本当にわかってほしいことなのですが、確かにおしゃべり好きな人は多いものの、明石家さんまさんみたいに常時ハイテンションな人というのは、大阪でもそこそこレアです。
大阪人はハイテンションという印象を過剰に抱かれがちなのは、あの方の影響力が良くも悪くも強すぎるんじゃないかと思う。
まあそれはそれとして、北大阪の民の自分は、ミナミにはなかなか行かない。
買い物をするにも外食をするにも映画を観るにもサウナに行くにも大阪駅の周辺で事足りてしまい、わざわざ地下鉄でなんばや心斎橋まで出向くのが億劫というか。
それでも10年くらい前までは、オタク友達とメイド喫茶に行ったり、クソデカいLABIなんば店の前の歩道橋でビラ配りの仕事をしたり、イキって合コンに参加して撃沈したりとそれなりに楽しんでいたはずですが、なんかその時期に一生ぶんのミナミを見たからもういいや……となったのかなんなのか、自発的に行こうとは思わなくなってしまいました。
たまたま梅田で一風堂のシロマルベースを食べていた月曜日。せっかくの半休なのだけど、あいにくの雨。ここはひとつ、梅田が誇るクソデカサウナのニュージャパンに引きこもりますかねと思いつつも、シロマルベースに乗せられた煮卵をスープに溶かしているうちに、なんだか突然に気が変わった。メトロに乗ってみようという気になったのだ。
ちなみに一風堂のラーメンのおいしい食べ方のコツは、煮卵をあえて最後まで残しておくことです。ちょっとずつ割りつつも、あえて煮卵そのものは口に運ばすに置いておく。
そうすると、徐々に染み出た黄身がゆっくりとスープに溶け込んで、2/3くらいを食らったあたりからは、なんかもう神秘の味わいになっていく。
そして最後に食らう煮卵の本体は、なんかふつうの煮卵を超えたネオ煮卵になっていて、素晴らしいデザートとなるんだ。
というわけで、メトロに乗ろう。シロマルベースのお告げである。
梅田から乗れるメトロは御堂筋線、四ツ橋線、谷町線の3種類。そのどれに乗ってもなんばに辿り着く。
どれに乗ろうかとボーッとしつつ、いつの間にやらリニューアルされていた泉の広場の付近を歩く。ここから徒歩10分以内でニュージャパンに行けるのだが、あえて今日は違う動きをしてみよう。
しかし、大阪府警察コミュニティプラザの看板はいつまでも変わらん。いつからこのパージョンなのかはわからんが、この昭和末期感がたまらない。
この近くにある清風堂書店の「コミック・自費出版」の看板もまた良い感じで、あと10年くらい置けばダシが染み込んで味わい深くなるのではなかろうか。
で、いちばんメジャーである御堂筋線を選んで3駅。なんば駅のひとつ前の心斎橋駅で下車。
心斎橋駅からでも余裕でなんば方面まで徒歩で行けます。というか、なんなら心斎橋からの方が地理がわかりやすい。
さて、その心斎橋から御堂筋を伝って行けば見えるのが、皆さんがお好きな道頓堀である。
皆さんがお好きと書いたが、私は特にお好きではない。別に嫌いではないけど、お好きではない。
それこそLABIにいた頃は、このあたりの夜景をよく見たと思う。夜景をよく見たとは思うけど、意外とここで酒を呑んだ記憶はほとんどない。あってもおかしくはなさそうなのだけど、なぜかない。
派手な繁華街と堀と橋。他の地域にもありそうだし、景色だったら博多の中洲のほうが綺麗だろうと自分なんぞは思ってしまうのだが、わざわざ外国からこれを見るために来る人が後を絶たないのだから、まあ素晴らしいのだろう。
久しぶりに道頓堀をまじまじと見てみるが、意外にもあんまり汚くはない。ただ、ここに飛び込みたいかというと、全く飛び込みたくならない。タイガースが日本シリーズで優勝しようが飛び込みたくない。よくやるよなあ。
なんとも都会的なビルに、都会のオアシス、アムザがある。下のほうの階では、びっくりドンキーやサイゼリヤなどの大手飲食店がひしめきあっていて喧騒が生まれているが、エレベーターで上階に上がるとそこには奇跡みたいな静寂が。
やはりミナミはうるさすぎる。キタもうるさいのはうるさいのだが、うるささの種類がなんか違う。そんな不馴れなうるささに疲れてきた、そんな時にはサウナが必要である。
アムザは梅田の大東洋と同じ系列の店舗であり、大東洋に比べるとコンパクトな造りになっているものの、4種類のサウナと水風呂が楽しめる。
露天エリアからは阪神高速道路が見え、大都会を走る車たちのテールランプの小波を見ながら寝転ぶことができる。ロケーションの良さならこちらの方が上かも。止まらない街の中で、優雅な時を過ごしているということを、確かに感じられる。
おまけ1。
世界一、人が訪れるラーメン店なのだそうだ。本当である。一蘭の全店舗中で世界一らしいので、嘘はついていない。嘘はついていないが、事実を大きく見せて喧伝する、というのは、営業の基本である。
ちなみに一蘭の発祥は福岡県なのだけど、博多の店舗が世界一というわけではないのか。
1993年に1号店オープンとのことで、まだ若いんだな。そのうち、トップの座を博多の店舗に譲られる可能性は大いにある。仮にそうなったとしても、私は別にそれでいい。こういう感覚も、私の関西人っぽくないところなのだろうか。
おまけ2。
0時17分に閉鎖するらしいが、なぜそんな微妙な時間なのだ?終電に合わせた?いやしかし「閉鎖後、近鉄線に乗車される方は~」と注意書きがあるので、終電とも関係ないらしい。
0時15分ではいけない何かがあるのか?地縛霊のお告げ?ちなみにここ、大昔に火災に見舞われた千日デパートがあった場所に程近く、出るらしいという噂が昔からあり……。もしかして……?
おまけ3。だいぶ前に全国的なニュースになった、ドラゴンクエストとコラボしたローソン。
今もなおコラボし続けているとは。てっきり期間限定なのかと思っていた。まあ、ここまで力を入れて改装したのに、期間限定にするのももったいないもんなあ。