〈今月の2冊〉2024.2
2月の本は3冊決めたものの、結果的に2冊読了になりました。
これはもうね、仕方ない!!
2月は卒論の口頭試問があったし、
ハイキューの映画に備えてアニメ見直してて忙しかったのです。
だから感想書くのも遅くなりました!!
3月も折り返しだというのに…
でも潔いからいいよね!!
それでは、感想です。
1.乾ルカ「明日の僕に風が吹く」(角川文庫)
乾ルカさん。
螺旋プロジェクトで初めて読んだ作家さんで、
心理描写の仕方が好きだなぁと思って他の作品も買いました。
螺旋プロジェクトの「コイコワレ」では第二次世界大戦の頃の、小学生が主人公の話だったけど、
「明日の僕に風が吹く」は現代の高校生が主人公の作品。
主人公の性別が違うので、全体の心理描写の雰囲気も違って見えました。
でも、どちらもすとんと入ってくるような言葉選びがされていて、全体的に文章の雰囲気が好きです。
この作品は、訳あって都心から北海道の離島に引っ越してきた主人公が、全校生徒5人しかいない高校で生活し、成長していく物語。
色んな青春の形があって、色んな生き方がある。
当たり前のことなのに忘れがちなことを、丁寧に教えてくれる作品だと思いました。
個人的には「コイコワレ」の方が人間らしい黒い感情が丁寧に描かれていて好みです🫶
あわせて、ぜひ!
2.伊坂幸太郎「砂漠」(実業之日本社文庫)
もしかして、もしかすると、2番目に多く読んでいる作家さんかもしれません。
初めて読んだのは、短編集「クリスマス・ストーリーズ~一年でいちばん奇跡が起きる日~」
ここに収録されていた伊坂さんの作品は、
コメディだと思って読んでたのに、最後にとんでもない伏線回収作品になって、衝撃を受けました。
そのあと、殺し屋シリーズ3冊に、
デビュー作の「アヒルと鴨のコインロッカー」、
オススメしてもらった「終末のフール」も読みました🍊
それから螺旋プロジェクト作品の「シーソーモンスター」も。
今回の「砂漠」は、彼氏が「大学生の話だから、今読んだ方がいい!」と猛プッシュして貸してくれて、半年くらい寝かせていたものです。
分厚めの文庫本だけど、グングン読み進めちゃうのが最高に伊坂さんの文章って感じ。
伊坂さんの作品は、面白くてとにかく読み進めたくて、気づいたら半分まで来てた、みたいな現象がよく起こるイメージです。
「砂漠」は主人公北村くんと、大学で出会った友人たちの物語。
東西南北+鳥という変わった組み合わせの5人が、なんだかんだと4年を過ごす中で、
くだらないことをしたり、事件に巻き込まれたり、ラジバンダリ。
人との繋がりを大事にしようと思える、人間関係を頑張ってみようと思える作品でした。
伏線を回収しまくる伊坂節もしっかりあり、巻末には作者本人のあとがきまで収録された1冊です。
普段読書してて、作者あとがきって意外と出会わないので、出会うと嬉しくなります。
読書中にこれほどワクワクさせてくるのが、"伊坂幸太郎"の特徴ですよね。ずるいぜ。