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best knowledge

こんばんは。パグ蔵です。

突然ですが、to the knowledge of A / to A's  knowledge、またはto the best knowledge of A / to A's best  knowledgeという表現を見たことがありますか。

契約書でよく見かける表現です。

これを日本語に訳すと、前者は「Aの知る限り」、後者は「Aの知り得る限り」となります。

英語では「best」、日本語では「得る」があるかないかの違いであり、特に深く考えることなく読み飛ばしてしまいそうなものです。しかし企業法務に携わる方であればご存知と思いますが、この2つには注意が必要です。

「Aの知る限り」だと、純粋にAが知っていたか否かだけが問題となりますが、「Aの知り得る限り」では、仮に知らなかったとしても、通常の注意を払ったり、調査をしたとすれば知り得たことまで含まれます。


僅かな表現の違いですが、この違いで有利にも不利にもなり、後に紛争の原因になったりもするので、自分に有利な方に進めたいものですね。

もちろん、翻訳者としては絶対に間違えてはいけない部分です。

本日は以上です。
お読みいただきありがとうございました。
それではまた。


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