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法律翻訳・金融  元大手法律事務所専属翻訳者/ 行政書士試験合格者/ 国連英検A級&a…

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法律翻訳・金融  元大手法律事務所専属翻訳者/ 行政書士試験合格者/ 国連英検A級&TOEIC980点/FP2級保持者  主に法律英語や日常英語、お金のことなどについて発信しています。 海外サッカー好きでリバプールFCファンです。

最近の記事

Apology

こんにちは。パグ蔵です。 前回の記事からすこし間が空いてしまいましたが、無理のないペースで書き続けていければと考えていますので、今後ともよろしくお願いいたします。 ところで、本日はタイトルをApologyとしていますが、Apologyという単語を取り上げたいというわけではなく、プラトンのApology of Socrates(ソクラテスの弁明)について書きたいと思います。 つまり英語に関する記事ではありません。 プラトンの作品は好きで、学生のころから読んでいました。引っ

    • 召喚状

      こんにちは。パグ蔵です。 さて、本日ももう少し裁判関連の英語を取り上げます。 今回は召喚状です。 おそらく、「召喚状」というと、summonsとsubpeonaあたりがパッと思いつくかと思います。 確かにsummonsもsubpeonaも召喚状という意味ですが、それぞれの意味する召喚状は少し異なります。 まずはsummonsは、訴訟が提起された後に、裁判所から被告(人)に対して発せられる正式な通知を指します。summonsにより、被告(人)に訴訟が提起された旨を通知

      • 訴訟関連②

        こんにちは。パグ蔵です。 今回も、前回に引き続き訴訟関連の表現をご紹介したいと思います。 ただし、今回は米国での裁判上で使われる用語です。 Discovery これは「ディスカバリー(制度)」と訳されることが多く、American Bar Accosiationのウェブサイトには次のように記載されていました。 "To begin preparing for trial, both sides engage in discovery . This is the form

        • 訴訟関連①

          こんにちは。パグ蔵です。 自己紹介で書いた気がしますが、私は法律翻訳を専門にしているため、訴訟関係の英語に触れる機会が多々あります。 そこで本日は、訴訟関連の文脈で使われる表現についてご紹介できればと思います。 (legal) complaint:訴状 (written) answer:答弁書 plaintiff/defendant:原告/被告 judge:裁判官 trial:審理 petition:申立て brief:準備書面 ruling:判決 ちな

          vehicle

          こんにちは、パグ蔵です。 みなさんはvehicleと聞いて何を思い浮かべますか。 EV (electric vehicle) や FCV (fuel cell vehicle) などの車両でしょうか、あるいはもう少し広く電車や飛行機を含めた乗り物全般でしょうか。 もちろん、こういった意味はありますし、私自身もcarrierのイメージが強いです。 一方で、私は仕事で金融関連の文書の翻訳を行うことが多々あり、投資法人や投資ファンド関連の英語を読む機会も多く、そういった文書

          チキン

          こんにちは。パグ蔵です。 本日は、以前読んだ本に書かれていたことについて紹介したいと思います。 英語のネイティブスピーカーの方が日本人の英語について書いた本なので非常に勉強になりました。 その本の「冠詞」のセクションで、chicken を例に挙げて冠詞について説明していました。 a chickenとchickenの違いについて、 I ate chicken. と I ate a chicken. 前者は「鶏肉を食べた。」ですが、後者では、「鶏一羽を(捕まえて、その

          thatか、whichか

          こんにちは、パグ蔵です。 本日は関係代名詞についてです。 関係代名詞といえば、主格/目的格のwho(m)、which、that、と所有格のwhoseがありますが、本記事では主格/目的格を取り上げたいと思います。 とはいったものの、関係代名詞の基本的な意味や使い方をわざわざ説明するわけではなく、すこーしばかり細かい話をできればと思います。 以下では、thatとwhichを取り上げますが、who(m)もほぼ同様とご理解ください。 まず、中学や高校で関係代名詞を学習する際

          thatか、whichか

          規定やら時効やら

          こんにちは、パグ蔵です。 本日は少し前に見かけた単語についてご紹介したいと思います。 その単語は、priscriptionです。 めちゃくちゃ難しいとか珍しい単語ではないので、ご存じの方も多いと思いますが、意外と意味が多い単語です。 Merriam Websterによれば、 と、大きく分けて6個、細かく分けて10個の意味があるようです。 最もよく知られているのはおそらく、4番目の処方薬・処方箋ではないでしょうか。 ただ、私が普段扱っている文書では、1番目と2番目

          規定やら時効やら

          dayとdate

          こんにちは。パグ蔵です。 もう6月かと思うと、本当にあっという間に日々が過ぎていくんだなと感じています。 一日一日を大切に有意義に生きていきたいです。毎日昨日の自分を超えていきたいです。 ところで、「日」といえば、dayとdateという思い浮かびますが、昔これらの違いがあまりよく分かっていない時期がありました。 ”○○日”(給料日、締結日、営業日等)や、”~する/した日”という場合に、dayを使うべきか、dateを使うべきかで頭を悩ませていました。 結論から言うと、基

          dayとdate

          日本語と英語①

          こんにちは。パグ蔵です。 日本語って便利ですよね。 急になに?って感じですよね。 翻訳をやっているとそういうように思うときがたびたびあります。 どういうときにそう思うかというと、、、 まず、「等(など)」という表現が使われているとき これはかなり頻繁に使われます。すべての要素を列挙できないとき”など”に列挙したもの以外にもありますよ、ということを示唆しているわけですが、これを直訳するとetcetra/etc.でしょうか。しかしながら、これを、特に法律文書のような書類

          日本語と英語①

          retail

          こんにちは、パグ蔵です。 本日はCNNの記事で見かけた表現をピックアップしました。 記事は、投資銘柄の選定において、ChatGPTはファンドマネジャーよりも優秀かもしれない、というものです。 そのなかでretailという表現が以下のように使われていました。 retailは「小売り」などと訳され、whosale(卸売り)を対義語とすることが多いですが、上記のような投資関連の文脈で、retail investorとなる場合は、一般投資家や個人投資家を指し、これと対になる表現

          マグロとカツオ

          こんにちは、パグ蔵です。 突然ですが、マグロとカツオをそれぞれ英語で何と言うかご存じでしょうか。 正解はtunaです。 正確には個別の名称がありますが、両方ともtunaと呼ばれることがあります。 もちろん生物学上の分類が異なり、tunaはマグロ類を指し、カツオは、skipjack tunaやbonitoですが、欧米ではtunaとひとくくりにされることがしばしばです。 何が言いたいかというと、言語によってものごと、さらに言えば世界の認識の仕方が異なるということです。

          マグロとカツオ

          できる=can?

          こんにちは。パグ蔵です。 本日は「できる」という表現についてすこし考えたいと思います。 「できる」というと、canを真っ先に思いつく方が多いのではないでしょうか。 細かいニュアンスを抜きに単純に「できる」と訳すことができる表現はcanのほかにmay, be able to, be capable of, have the faculty to, be permitted to, have the right to, be entitlied to…とパッと思いつくだけで

          できる=can?

          hereとthereが指すもの

          こんにちは。パグ蔵です。 定期的に記事を投稿したいと思いつつも、ここ最近は少し忙しく、投稿はせずにフォローしている方々の記事を読むばかりでした。 何とか習慣化したいものです。 さて、本日はタイトルのとおり、hereとthereについて書きたいと思います。 hereもthereも中学で習う非常に基本的な単語で、主に「ここ」や「そこ」という意味ですが、法律文書ではもう少し具体的に訳す必要があります。 ほとんどの場合、here/there + 前置詞という形で使われ、her

          hereとthereが指すもの

          best knowledge

          こんばんは。パグ蔵です。 突然ですが、to the knowledge of A / to A's  knowledge、またはto the best knowledge of A / to A's best  knowledgeという表現を見たことがありますか。 契約書でよく見かける表現です。 これを日本語に訳すと、前者は「Aの知る限り」、後者は「Aの知り得る限り」となります。 英語では「best」、日本語では「得る」があるかないかの違いであり、特に深く考えることな

          best knowledge

          法令のconstructionとは

          こんばんは。パグ蔵です。 契約書で時折見かける表現について簡単に書きます。 基本的な単語ですが、一般的に使われる意味とは異なる意味で使われているものです。 もしよければ、読みながら考えてみてください。 ある英文の契約書に If there is any change to any applicable laws and regulations, or construction or operation thereof, … というような文章がありました。 ひっかか

          法令のconstructionとは