足の捻挫を繰り返す人の共通点は足首が硬いこと
足関節捻挫とは、足関節の靭帯損傷のこと。ありふれたり怪我ではあるが、十分な治療を受けないまま見過ごされ、再発率が高い。受傷者の足関節機能の共通点は「爪先が甲側に持ち上げられない(足関節背屈制限)」。人体の構造上、爪先が下がっていると足関節は内外方向に動きやすいので、不用意な着地をした際に捻って受傷となる傾向がある。そういった原因に対しての標準的な予防策は、アキレス腱を十分にストレッチして足首を柔軟にすることが重要。
繰り返す足関節捻挫を放っておくと、重症化する
まず強調しておきたいのは足関節捻挫は、舐めたらあかん。1日に1万人に1人割合で発生すると言われいている足の捻挫は内側に捻ることで外側の靭帯組織で受傷することが多く、靭帯損傷の重症度に応じて1~3度に分けられます。
第1度の損傷くらいだと、1~2週間で痛みが落ち着いてくるのですが、再発率は50〜70%と高く、捻挫を繰り返すことで慢性足関節不安定症(CAI)に進行する場合がある。
足関節不安定症は、足関節捻挫後の治療が不十分であった結果として、靭帯が弛緩し足関節に慢性的な不安定性(ぐらつき)がある状態です。 繰り返す捻挫や歩行時の足首周囲の不安感の原因となります。 放置すると関節軟骨の損傷や変形性足関節症をもたらすこともあります。
足関節背屈制限という重要な問題点
受傷者の足関節機能の共通点として「爪先が甲側に持ち上げられない(足関節背屈制限)」があります。近頃、和式便器が使えない子ども達が増えていると言いますが、それと同じ特徴があります。爪先を真正面に向けて、踵を床に着けたまましゃがもうとすると、後方に倒れそうになる人も同様です。これは足の安定性に関わる重要な点です。解剖学的な構造上、爪先が甲側に上がると足首は側方にぐらつきにくくなり、足裏側に下がると側方の動き(特に内側)が大きくなります。一度身体で試してもらうとわかると思います。仮に、足首の柔軟性が低くてもある程度の安定性は確保できますが、筋肉の反応が遅れるとやはり内側に捻りやすいと言えます。
アキレス腱ストレッチが有効
予防策としては、爪先が甲側に柔らかく動くようにすることです。方法としては、アキレス腱ストレッチが有効となります。
(引用元:日経gooday )
特に守って頂きたいのは、爪先(足の人差し指)を前方に向けておくことです。足関節捻挫を繰り返す人では、靭帯の緩みなどが原因で関節の運動軸が正常から逸脱してしまっている所見が多く見受けられます。例えば、片脚立ちで屈伸をすると爪先に対し、膝頭の向きが内側に向く(knee-in Toe-out)状態等が一つです。この傾向は、また別の膝のケガや扁平足による足の痛みに繋がるので避けておきたいです。しっかりと関節軸を整えつつ、脹脛の伸張感を感じながら、十分にストレッチを行うことが大切です。
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