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失調への介入、こんなのやったり、やらなかったり

最近結構失調の方が多いので、こんなことやったりします、って小ネタを1つ。
失調の方の画像を見て多いのが、大脳小脳神経回路の運動ループが障害されたことによるものなので、そんな感じで。

運動ループとは

「補足運動野、運動前野(4・6野)から出た線維は、橋核を経由して小脳半球に入ります。歯状核に小脳半球からの求心路が入り、遠心路は上小脳脚経由で対側の赤核と視床外側腹側核(VL核)へと向かい、さらに大脳皮質の補足運動野、運動前野に戻ります。」
(「症例で学ぶ脳卒中のリハ戦略」編集 吉尾雅春)

機能的にはfeed forwardに関わるとされています。

今日話すのは、運動前野を意識した介入です

運動前野は視覚誘導性なので、視覚の感覚入力を考えながら動作を誘導します。

言い方は難しい感じですが、やっている事は端座位で失調のある側の脚を台の上に載せたり、下ろしたり、また、足を組んでみたり、という事をハンドリングしながら行なっただけです。

足を台に載せる、という動作を説明し、やって見せて、イメージを促す。

次にハンドリングで行なう時、先に前足部から誘導して足関節背屈位に促すことで股関節の屈曲が生じやすいようコントロールする。

特に着地の瞬間や、台から押しを下ろす時の方が代償なく動けるチャンスが大きいので、そこはより注意して行なう。

またこの時、対側下肢が、失調側の動きに合わせて姿勢調節できているかを同時に確認し、外乱が生じないよう注意する。
もし脳の障害部位が皮質橋網様体路に影響しそうだった場合、同側支配なので対側のコントロールはより重要なものになります。

台の位置を変えて難易度を調整しつつ、適宜ハンドリングの手を離してみる。

一通りできたら、足を組むことを誘導する

動作を説明し、やって見せて、イメージを促して、前足部から誘導するのは同じ。
左右両方とも行う。
失調側の下肢の上に対側下肢をのせるのがスムーズになると良い。

おわりに

介入例のごく一部を切り取ったものですが、こんなことを考えながら行ったりしてます。
これだけでも、トイレでの立位保持がちょっと良くなったりということもありました。

ただ・・・まだ自分としては「運動前野:視覚誘導」、「補足運動野:記憶誘導」の使い方がしっくりきていません。

あと、前足部から足関節の背屈位を誘導すると股関節の屈曲が促しやすい、というやり方、自分は良く使うし、実際手応えとしてもかなり動きがスムーズになるのですが、その理由が説明できないことに今気付きました

んー、アナトミートレイン?とか思ってページをめくりましたが、今一つ頷ける感じではありません。

これはまた後で考えてみる課題としておきます

あ、もし「こーゆーことだと思います!」とかあったら、コメント頂けると嬉しいです。

では!

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