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7.ロコモティブシンドロームの予防

こんにちは。
理学療法士&パーソナルトレーナーの現役_病院勤務のリハビリ先生です。

本noteでは「病院にお世話にならない為に知っておくべきこと」として、
以下の10項目を一つずつ解説していきます。

1.健康的な身体づくり 3つの基本
2.加齢による身体の変化
3.生活習慣病とメタボリックシンドロームの予防
4.低栄養とサルコペニアの予防
5.骨粗鬆症の予防
6.転倒による骨折の予防
7.ロコモティブシンドロームの予防
8.血圧のコントロール方法
9.健康的なダイエット方法
10.健康的な増量方法

本日は「7.ロコモティブシンドロームの予防」です。

議事をご覧のみなさま、ロコモティブシンドロームってご存知でしょうか?

最近、メディアでも取り上げられることが増えてきたかと思います。

予防医学という分野が注目されてきている昨今、ロコモティブシンドロームを知り、その予防方法を理解することが、病院にお世話にならないために必要なことだと思います。

ロコモティブシンドロームとは

ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)とは「運動器の障害により要介護になるリスクの高い状態」のことです。別名、運動器症候群とも呼ばれ、日本整形外科学会が、2007年(平成19年)に提唱されました。

「ロコモティブシンドローム(通称:ロコモ)」の提唱には、「人間は運動器に支えられて生きている。運動器の健康には、医学的評価と対策が重要であるということを日々意識してほしい」というメッセージが込められています。

ロコモティブシンドロームの原因

繰り返しになりますが、ロコモティブシンドロームは運動器が障害されることで引き起こります。

運動器の障害と言われても、イメージがつきにくいと思います。
下の図をご覧ください。

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まず、ヒトの身体は循環器・呼吸器・そして運動器、この3つの要素で構成されています。運動器とは骨・筋肉・関節・神経などの総称のことで、この運動器を利用してヒトは動くことが出来ます。

また、歩いたり階段に昇ったり上手く運動するためには、骨や筋肉、関節、神経などの運動器がバランスよく連携して働く必要があります。

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しかし、骨量や筋肉量、軟骨などが低下し、そのバランスが悪くなると、運動器にかかる負担が大きくなります。

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例えば、足の筋肉量が減ってしまい、膝関節に負担がかかることで、膝の痛みが出てきて膝の動きが悪くなる。また、痛みが出て動きが悪くなることで、歩いている時にフラフラするといったバランス能力の低下を引き起こす。

これらの症状(ロコモティブシンドローム)に対して、適切な対処をしなければ、要介護状態となってしまいます。

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それでは、記事をご覧の皆様、そのご家族様がロコモになっていないか、7つの項目を確認してみましょう。

ロコモティブシンドロームをチェックしよう

最近、身体の体調がすぐれないあなたももしかしたらロコモかも?

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日本整形外科学会が推奨している「ロコチェック」を使って簡単に確かめることができます。
7つの項目はすべて、骨や関節、筋肉などの運動器が衰えているサインです。
1つでも当てはまればロコモの心配があります。

該当項目ゼロを目指しましょう!!

ロコモティブシンドロームの予防・対処方法

加齢による身体の変化について説明しながら、ロコモに対する予防の考え方を理解していただこうと思います。

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先ほど説明したこの図で、左側の骨・筋肉・関節などが衰えると運動器への負担が大きくなると言いました。

では運動器への負担を少なくするためにはどうすればいいでしょうか??

理想的な形としましては左側の骨量・筋肉量・関節の全てが向上すれば負担は少なくなります・・・

しかし、「骨量・関節は一度失うと、再生が難しい」と考えられています。骨量に関しては、骨密度を上げる注射や薬があるのはありますが、関節軟骨や椎間板の再生は現在の医療では難しいです。

そこで、「年齢を重ねてもトレーニングにより効果が期待できる」、筋肉量・筋力に対してロコモ対策をとるべきだと考えます。

筋肉を鍛えて運動器への負担を減らしましょう!

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では、実際にどこの筋肉を鍛えたら良いのでしょうか。

もちろん、どの筋肉も大事です。しかし、「ロコモ予防には下半身の筋肉を鍛えることが特に大事である」と言われています。

私たちは日常生活の中で、歩く・立ち上がる・しゃがむなどの動作を頻繁に行っています。その動作に関わってくる筋肉が下半身の筋肉だからです。

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加齢による身体の変化に関してはこちらの記事も参考にして頂ければと思います。

ロコモを防ぐ運動として、「ロコトレ」というものが提唱されています。

ロコトレについて

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ロコトレはたった2つの運動です。

① 片脚立ち

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② スクワット

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余裕のある方は片脚立ちとスクワットにプラスして、以下の2つも実施してみましょう。

③ ヒールレイズ

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④ フロントランジ

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こちらからPDFもダウンロードできます。

ロコトレに限らず、運動は続けることが大切です。習慣化できるように無理のない範囲から初めていきましょう。

ロコトレを習慣化して、健康な身体を手に入れて幸せな人生にしましょう!!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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