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スポーツ現場において慢性化する足関節捻挫



足関節の怪我として多く見られるのが「足関節捻挫」です。
また、足関節捻挫の中でも足関節を内側にひねって生じる「足関節内反捻挫」が大多数を占めると言われています。

「足関節内反捻挫」になると、足関節の外側に負担がかかり、靱帯損傷を引き起こします。
加えて、距腿関節や距骨下関節の不安定性をも引き起こしかねません。

「足関節内反捻挫」はスポーツ選手に多く発症例があり、不十分な治療で復帰してしまうことも多々あるのが現状です。

しかし、足関節捻挫は適切な対処をしなければ慢性足関節不安定性に繋がります。
さらに、不安定感や可動域の制限、筋力低下などの機能低下によりパフォーマンスを低下させます。さらに、将来の変形性膝関節症(OA膝)にかかるリスクを高めることになります。
慢性化を防ぐためには、スポーツの現場で以下の準備が必要です。

適切な治療の重要性

医療者として最短かつ最適な治療と再発予防プログラムの提供

しかしながら、現状では医療者側にそのノウハウが構築されているとはいいがたい状況にあります。

足関節の底屈位・背屈位における不安定性


足関節を構成するひとつである「距腿関節」において、距骨滑車の前方よりも後方が広いため、その適合性は背屈位で向上し、底屈位で低下すると考えられています。
これが底屈位で捻挫が起こりやすい原因であると理解されています。

底屈位で捻挫が起こりやすくなる理由として、以下の3つが挙げられます。

①底屈位における骨性の安定性低下
②靱帯損傷による内反可動域の異常増大
③内果周辺における前脛骨筋の癒着により、他動底屈に足部内返しが合併する「足関節内側の底屈制限」

①と②については保存療法での改善が難しいのですが、③については前脛骨筋などの滑走性の改善により症状を良化させることができます。

 ジャンプの着地時を例に、脱力した底屈位で荷重するような場面では、少なくとも内返しのない純粋な底屈位となることで、捻挫発生のリスクをある程度低下させることができると推測されます。



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