論文は事実を良いように書く!!これであなたも論文の見方が変わります。

今回のタイトルも、若干ケンカうってますかね?
だけど事実ですよね。こんな経験はないでしょうか?
概要を読むとかなりスゴイことが書いていますが、グラフなどを見ると「えっっっ!」
あんま、かわらない・・・。
経験があると思います。
私は修士(スポーツ科学)を授与されているため、一度は論文を書いたり読んだりしたことがあります。そのため、私も上記のような経験をしたことがあります。

そこで今回は、皆様から質問が寄せられている、これはエビデンスがあるのか?っとの質問から、エビデンスについて述べさせて頂き、論文を読むときのポイントについて説明させて頂きます。

っとその前に、皆さんがご存知の?p値について、確認しましょう。
p値って聞くと、その論文の価値を決めるものって思っていませんか?
違いますよ!!
あくまで、p値は有意であると判断するものなのです。p値が信頼度の強さを表していたり効果の大きさではありません。
(ちなみに、余談ですがp値のpは小文字で斜めにするのが正解です。)
例えば、無負荷でスクワットの筋力増強練習を行った群と5kgの米を担いでスクワットを行った群があるとしましょう。毎日スクワットを行ってもらい、実験前と実験10日後の大腿周径の差を比較するとします。10日後、無負荷で行った群と5kgの米を担いだ群の実験開始前と10日後の大腿周径の差を比較するとp=0.12でした。つまりp>0.05なので、両群間に有意な差は無いとなります。この時点で、論文に投稿するとあまり良い印象が無いことがわかります。
しかし、実際の現場ではどうでしょう?
p=0.12ということは、100人中12人には有意な差はでないが、100人中88人には有意な差が出ます。私なら5kgの米を担ぎスクワットをすることを推奨するでしょう。なので、p値にこだわり過ぎるのは良くないことがわかります。私ならp=0.5であったとしても、トレーニングに効果があるかもしれないので、実施するかもしれません。なので、p値が論文の全てを語っているわけではないことがわかりましたよね?

ここまでは、p値について簡単に記載させて頂きました。
ここからは、エビデンス・レベルや論文を読むときのポイントなどを中心に書かせて頂き、今後の論文を読むときに役立て頂ければ幸いだと思います。

エビデンス・レベルについて
エビデンスとは客観的な根拠のことです。
大きくわけて、エビデンス・レベルは4つにわけることができます。

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