運動で部分痩せって、できる?できない?
はいどうも、アウスピラティスの青木です。
先日、当スタジオのお客様から、
「脚を部分的に痩せたいんですけど、どうすればいいですか?」
と言われました。
ぶっちゃけこういった「部分痩せ」に関するお悩みで来店される方は非常に多いです。
ですので、今回は部分痩せについて、最近の知見を踏まえて正しい知識をお伝えできたらと思います。
それではどうぞ!
そもそも部分痩せはできない!?
いきなり元も子もないことを言いますが、現時点で部分瘦せをすることは極めて困難であると言われています。
私も無理だと思っていますw
なぜなら、エネルギー代謝の過程において、脂肪の蓄積している部位を選択して消費するような機能は存在しないからです。
そもそも、脂肪を貯蓄している皮下組織は一つの臓器として捉えられるので、貯蓄している脂肪(エネルギー源)を部位ごとで分けているわけではありません。
なので、脂肪をエネルギーとして代謝する場合は全身的に使われると考えるのが妥当であると考えています。
また、このことは医学的な研究においても言及されており、かなり前から部分痩せは難しいということが言われています。
つまり、運動によってエネルギー代謝が起こった際、部分的に脂肪が代謝されることはなく、脂肪は全身的に減っていくのです。
部分痩せの概念は、ダイエット目的のサービスや商品の売り文句として使われていることが多々あるので、勘違いして鵜呑みしないようにしましょう。
部分的に痩せたように見えるのは骨格や皮膚のたるみの影響!?
それでも、ダイエット目的のセッションをしていると、部分的に痩せてきたように見えるお客様も少なくありません。
なぜ部分的に痩せたように見えるのか…
私は骨格や皮膚のたるみが改善されたことによるものだと考えています。
多くの方は重力の影響で体が縮んだ姿勢(猫背やO脚)になっており、そのせいでお腹がぽっこり出ていたり、脚が太く見えたりします。
骨格が正しく整うと、その周囲の筋・筋膜組織も伸縮されるので、皮膚のたるみまで改善されるケースがよくあるのです。
骨格は部分的な改善が見られやすいこともあって、同じように皮膚のたるみが改善され、部分的に瘦せたように見えるのではないかと考えられます。
部分的に脂肪がついてしまうことはある!?
実は何らかの原因で脂肪が一部に集中してついてしまうことがあると言われています。
その原因は、
内臓脂肪によるもの
ホルモンバランスによるもの
上記の2つです。
内臓脂肪による影響はとてもわかりやすく、内臓脂肪が増えればウエストが増大してしまいますよね。
ホルモンバランスについては女性に該当するのですが、アンドロゲンとエストロゲンというホルモンのバランスが崩れると、腰周りに脂肪がつきやすくなると言われています。
これは特に更年障害の女性に多いとされています。
上記の研究では他のホルモンも脂肪の増加に影響している可能性についても言及していますが、いずれにしてもホルモンバランスの乱れが脂肪の増加に影響していると考えられそうです。
どうしても部分痩せしたい方へ
ここまで見ていただいた方は、部分痩せが難しいということを理解したかと思います。
でも、どうしても部分的に痩せたい!
そう思っている方のために、おすすめのセルフエクササイズをご紹介します。
エクササイズのポイントは、
骨格を整える
ホルモンバランスを整える
この2つのポイントを理解してエクササイズをすることが重要です。
骨格を整えるエクササイズ
腹部は背骨や骨盤の歪みを整えることで皮膚のたるみが解消され、ウエストが細くなるケースがあります。
背骨・骨盤の歪みを改善するにはピラティスが非常におすすめです。
ピラティスではエロンゲーションと言って、体を縦長に伸ばす体の使い方を多用します。
これが背骨・骨盤の歪みを整えるための重要な要素になります。
ホルモンバランスを整えるエクササイズ
ホルモンバランスは自律神経の密接に関係しているため、自律神経にアプローチすることでホルモンバランスを整えることが出来ると考えます。
自律神経を整えるセルフケアで効果的なものとして、呼吸法があります。
主な呼吸法としては、
腹式呼吸(横隔膜呼吸)
ゆっくりとした呼吸(10秒呼吸など)
上記の2つが一般的に知られている呼吸法になります。
これらの呼吸法は自律神経を整え、様々な症状を改善する可能性があります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
部分痩せについての論文を検索してみると、思いのほか論文が多くあり、そのほとんどが部分やせは出来ないという結論に至っていました。
今回は部分痩せは極めて難しいという結論でまとめさせていただきましたが、これから研究が進めばもしかしたら今とは違う結果になるかもせれませんね。
また、骨格やホルモンバランスを整えるエクササイズに取り入れることで、見た目上の部分的なダイエット効果の見込みがあるかもしれません。
ですが、本質的な部分痩せはできないという結論は変わりません。
一部分を集中的にエクササイズをすることで部分痩せをしようとしている方や、それを促しているインストラクターは、もう一度トレーニング方法や指導方法を見直してみる必要があるかもしれませんね。