【腰の施術3】腰痛施術で最も重要な腸腰筋の作用とは
こんにちは!!理学療法士の笹川ひろひでです!!
今日は腰痛施術で最も重要なインナーマッスルのお話です。
腰椎は前後でとある筋に挟まれています。
それは腸腰筋と多裂筋という筋です。
この二つがしっかりと働いてくれれば
腰椎は安定しほぼすべての腰痛は簡単に
改善させるようになってしまいます。
腸腰筋の作用は股関節を屈曲させる大きな役割があります。
ただし、股関節をただ屈曲させるだけではありません!!
図を見てもらうと分かりますが
小転子の方まで捻じれて停止部に
付着しています。
ですので、股関節外旋動作も行い
腸腰筋が過剰に働きだせばがに股に
なりやすくなります。
サッカーをしているスポーツ選手に
がに股が多いのは腸腰筋が固い選手が
多いからなんです^_^
そして
歩行時にも腸腰筋は重要で特に踵をついた瞬間、
大殿筋だけではなく股関節屈筋が
股関節を固定しながら殿筋が働くので
骨盤の前方移動が起きながら股関節伸展が
出るようになります。
腸腰筋の働きが悪くなると
他の筋で股関節屈曲動作を代償します。
大腿筋膜張筋が代償しやすいのですが
この筋は股関節内旋筋でもあり外転筋です。
つまり
腸腰筋が弱いとデュシャンヌ徴候が出るようになるわけです。
またよく誤解されていることがあるのですが
腸腰筋が過緊張になれば腰椎が前弯するという
ことです。
前回もお話しましたが
過緊張による出力低下と筋力低下は
根本的に違いますし、見分けるのは
非常に難しいです。
腸腰筋が筋力低下を起こしたとき
多裂筋が腰椎を過剰に支えようとして
腰椎が反りやすくなります。
しかし、
腸腰筋は過緊張になりやすい筋で
過緊張になると腰椎は後弯します。
なぜ腸腰筋が過緊張になると後弯するか、
ということなんですが、これは骨盤大腿リズムと
いうのが強く関係しています。
骨盤大腿リズムというのは
股関節屈曲時に骨盤後傾、腰椎後弯する現象です。
腸腰筋が過緊張になると
このメカニズムが常に引き起こされる
ようになると、立っていても骨盤後傾、
腰椎後弯していくわけです。
実際、こういった方に腸腰筋には
何もせずに多裂筋の収縮を入れると
腰椎後弯の姿勢が一気に改善します。
腸腰筋の役割をまとめると
・ 過剰に働くとがに股になる
・ 筋力低下を起こすとデュシャンヌ徴候が出る
(変形性股関節症の方は腸腰筋が弱くデュシャンヌ歩行)
・ 過緊張になると腰椎後弯する
(多裂筋を収縮させると改善する)
これをしっかりと理解できれば
歩いている姿でどこが弱くて、どこが
過緊張になっているというのは見分けられるようになります!!
過緊張と筋力低下をしっかりと
見極められるようになると一気に
改善させる幅が変わっていきます^_^