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不安の80%は幻想?行動を止める思考のワナと抜け出す方法


不安と行動の関係について考える

「こんなことをやってみたいな。もっと自分はできるはずなのに。」そう思いながらも、なかなか行動に移せないことはありませんか?

自分の欲望を満たすためなら、自制することもできます。しかし、誰かの役に立つと分かっていながら行動できないこともあります。それはなぜでしょうか。

その理由の一つとして、行動することで今の状況が変化し、将来の展望が見えにくくなることが挙げられます。つまり「不安」が生じるからです。

不安とは何か?

不安とは、常に未来に目を向けている状態です。一方で、過去に目を向けていると、それは「後悔」となります。不安の特徴の一つは、自分の安全に対する意識が強まることです。

例えば、大きな商談を成功させた後に上司から呼ばれたとします。このとき、あなたは不安を感じるでしょうか?おそらく多くの人は「成功したのだから、上司から称賛されるはずだ」と考え、ワクワクした気持ちで上司の部屋に向かうでしょう。

このことから分かるのは、未来そのものが不安を引き起こすわけではないということです。同じ未来でも、「称賛されるかも」とポジティブに捉えればワクワクし、「失敗を指摘されるかも」とネガティブに捉えれば不安になるのです。

つまり、不安とは「将来、自分の身に危機が迫る可能性を感じること」と言い換えることができます。人は無意識のうちに、自分の危機にフォーカスしやすく、不安を優先して行動を躊躇してしまうのです。

人はなぜ不安を優先してしまうのか

これは人間の本能に根ざしたものかもしれません。充実した人生を求めるよりも、不幸にならないことを優先する傾向があるのです。

確かに、不安を感じることで避けられた危険も多いでしょう。しかし、その一方で、不安を理由にチャンスを逃してしまうこともあります。

そもそも不安は、予測どおりに現実となるのでしょうか?

研究によれば、人が抱く不安の80〜90%は実際には起こらないとされています。さらに、起こったとしても、人は適応し、思っていたほど悪い結果にはならないことが多いのです。一つの研究では、実際に起きる不安は13%であり、その13%のうち80%は自分で解決できるものであったと報告されています。

つまり、不安は危険回避のための優れた能力ですが、それを最優先にするべきかどうかは、行動の選択場面で慎重に考える必要があります。

私が実践している「不安」との向き合い方

私はこれまで、不安に取り囲まれ、不安を払拭するための行動をしてきました。その中で実践している思考過程をご紹介します。

  1. 不安を認識する
    まず、不安を感じたらすぐに気づくことが大切です。不安は次々と現れますが、「これは不安だ」と意識的に認識することで、対処しやすくなります。

  2. 不安の正体を問いかける
    その不安が「保身のため」なのかどうかを自分に問いかけます。表面的には「人のため」「家族のため」と思っていても、深掘りすると「自分の評価が下がるのが怖い」「否定されるかもしれない」といった保身であることが多いです。そこで、「なぜ?」を繰り返して核心に迫ります。

  3. 保身であるなら、それは必要な保身かを見極める
    私の場合、不安の多くが「恥ずかしい」「能力がないと思われる」「否定されるかも」といった保身によるものでした。

  4. あえて「保身」と逆の行動をとる
    自分の本当の望みが「チャレンジしたい」ならば、不安に従わず、逆の行動をとります。「恥ずかしい」ならあえて発信する、「能力がないと思われるかも」と感じるなら挑戦する、といった具合です。

  5. 自分の価値を再認識する
    ここで大事なのは、自分の「能力価値」ではなく「存在価値」を意識することです。行動の成否にかかわらず、自分の価値は変わらないと認識できれば、不安にとらわれず行動しやすくなります。

まとめ

不安は未来への警告として有益なものですが、それに支配される必要はありません。不安のほとんどは現実にはならず、たとえ現実になっても乗り越えられることがほとんどです。

大切なのは、不安に気づき、それが本当に行動を止める理由になるのかを見極めること。そして、必要以上に保身に走るのではなく、自分の本当の望みに目を向けて行動してみることです。

不安を感じるのは自然なことですが、それをどう扱うかは自分次第。少しずつでも、行動を選択する習慣をつけてみてはいかがでしょうか?

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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