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tokyojack
フロイトの性発達段階(Freud's theory of psychosexual development)
○フロイトの性発達段階
精神分析の祖であるフロイトが、性的エネルギーであるリビドーの所在をもとに、発達段階を分類した理論。
○固着(fixation)
各発達段階でリビドーが適切に発散されないと、 成人になっても満たされなかった欲求に対する強い執着が残る。
第1段階 口唇期(oral stage) 0歳~1歳半
授乳によって母親から栄養を得ることが最優先である口唇期は、 リビドーが口唇に集中している。
○口唇性格(oral personality)
口唇に集中したリビドーが満たされない口唇期における固着によって生じる。他者への依存を強く求めるパーソナリティ傾向。
第2段階 肛門期(anal stage) 1歳半~3歳
一定期間我慢し、適切なタイミングで排泄をすることが求められる肛門期は、リビドーが肛門に集中している。
○肛門性格(anal personality)
排泄による快感が得られない肛門期における固着によって生じる頑固・倹約・几帳面・強迫的といったパーソナリティ傾向。
第3段階 男根期(phallic stage) 3歳~6歳
性差に意識が向きはじめ、リビドーが男根に集まっていく。
エディプス・コンプレックスが生じ、リビドーを抑圧することで性役割を獲得し、 超自我を形成して終結する。
固着が生じると、性役割の混乱が生じる。
第4段階 潜伏期(latency period) 6~12歳
・男根期を経てリビドーは一時的に抑圧され、性欲や異性に対する関心が薄くなる。
第5段階 性器期(genital stage) 12歳以降
抑圧されていたリビドーが再び顕在化し、他者にも向けられて性的な関係を求めるようになる。