感覚派の僕があえて数字を併用する理由
普段の臨床(施術介入)で、僕が氣をつけている事の1つである【あえて数字を併用する】理由について綴っていこうかと思います。
それではよろしくお願い致します✎
人間って感情・感覚の生き物だもの
僕は常々、これおもしろいな!という感覚を大事にしていて、セミナーでも企画でも自分がおもしろいかどうかを判断基準の高い位置に置いています。
臨床(施術介入)でも、一番に自分センサーに反応するのは、
『立ち姿や歩いている後ろ姿のココに、何やらザラついた違和感を感じる』
『触ってみてココとココにザワっとした違和感を感じる』
などと感覚から来てる事は多々。むしろオノマトペしか多用していない。
でもいくら感覚で捉えていると言えど、
それって僕が今までに得た様々な医学書の内容・鍼灸の古典・師匠から伝授された知識・今までに培っている経験・実践している臨床検証の結果などを組み合わせて、
瞬間的に介入点を導き出しているのであって、あながち感覚だけではないとは言えるのかもしれない。知らんけど。
ただ、感覚は嘘をつく。もといズレる。
不確定的であり、なんなら主観的に寄りすぎる。
だからこそ、その時々で感覚に揺さぶられたとしても、他の頼れる指針としての数値という立ち位置を確保している次第。
検証の延長である数値化
僕にとって臨床における数値化は日常的ではある。
なぜかというと、師匠から伝授された“この場所に鍼を打てば、〇〇の症状が改善する”と教えられた通り、何も考えなくてもそこに打つだけでかなりの高確率で緩和もしくは改善してしまっていたので、
これはマズいなと危機感を持ち、実際に汎用性はどれ程あるのだろうと、表面温度・握力・心拍・脈波・角度などあらゆる他要素を計測するクセがついたからですね。
答え合わせではないのだけれど、感覚的に違和感を覚えた場所に、様々な知識や経験を後から投写する事で、要因を絞り込み、介入方法を決定し、自分の決定動作を肯定していく。そんな感じ。
師匠曰く、『反応点(≒治療点)は患者さんが教えてくれる。それを感じ取れ』との事だったので大きく外れてはいないと思うたぶん。
感覚との擦り合わせ
上記でも述べた通り、感覚はズレる。
感情が大きく揺さぶられた時に、感覚は平常でいられるのか?
例えば、大好きな彼女にフラレた日。
指先の感覚はどうだったか?僕はあの時ブレブレだったよ。ヤバかった。全然触診出来てないし見立てもズレにズレて的外れ。患者さんには申し訳ない事をした。
でも仕方ない。感覚はズレるのが当たり前。1日の変化が著しい。
なので、僕はその日のブレがどれ程あるのかと、
この2点を朝起きて仕事に取り掛かる前に、感覚と実際の差を確認する作業はしている。
特に説得力を持たせたいとは思っていないものの、ズレ(≒ブレ)がどれ程乖離しているのか確認はしていたい。
僕らが他者に介入をする事で、逆に壊してしまう可能性がゼロではないからだ。
※何も考えずに力強く押しすぎるだけってのは論外
詳しくはこちらに⇩
まあ例え色々と配慮したとしても、上手く向かいたい方向にいく事もあれば、いかない事もあるのは重々承知していますが、自身の現状態を知るって大事だと思っていますので。
確認の仕方
今回は介入方法の数値化というより、サーチ(反応点の探索)についての数値化という事で、僕はとりあえずこんな風にやっているよ!というのを羅列しておきますね。
※なぜこの位の圧なのかは今回は割愛
①掌での確認
掌の真ん中辺りに【労宮】なる経穴があるのですが、昔から労宮は氣の出入口と言われているように、熱が生じているのを感じやすい場所ではあるので、比較的この経穴はどなたでも熱が出ているのがわかりやすい場所ではないでしょうか?
※それでもわからなければ…
・手を擦ってみる
・前腕部をマッサージしてみる
・大腿前部に掌を1分位置いてみる
etc…
その労宮(掌の真ん中)からの発熱を頼りに、掌底から母指、母指から掌底、掌底から示指、示指から掌底…といった具合に、
掌底から各指先までをゆっくり往復していきながら、一番熱を感じやすい場所を絞り込んでいく。
②指先の圧確認
●これはグラム計測器(僕が使っているのは0.1g~1kgまで計測できる物)に各指を一本ずつ軽く載せ、
(1)30~40gの圧感覚・(2)120~140g位の圧感覚・(3) 250~270g位の圧感覚を確認する。
(※母指だけは500~800g位の圧感覚を確かめる)
※ちなみに使っているモノはこちら⇩
●次に①の確認で、大体センサーとして一番熱を感じるのが示指か中指なので、2本の指を軽く置いて100~150g位の圧感覚を確認。
●最後に脊柱の凹凸や違和感、向き等を確認する為の示指・中指・薬指をなぞった時の圧という事で、80~100g位の圧感覚を確認するようにしています。
まとめ
それこそ今回はサーチメインでの数値化ではあるものの、鍼を刺入する角度や深度、エコーなどを用いた内部介入時の映像確認、刺激介入を意識した押圧、EMS等物療における刺激量など、介入方法の数値化は大いにするべきかなと。
何度も綴るように、感覚はその時々で主観を大きく纏いながらズレる。
嗜好品の類なら特に氣にする事なく、その時々の感覚を楽しめるのだけど、人体に関しては違う。
些細な刺激(≒ 介入)で壊れてしまう事も多々ある。
それが物理的な刺激でも言語的な刺激だとしても…
なので、常々自身が与えるであろう介入(= 外的刺激)のおおよそ量と推測される範囲内は意識していたいという事で、
今回の【あえて数字を併用する】に繋がっていきます。
ここまで乱文をお読み頂きありがとうございました!
このnoteが何かのきっかけ等になり得るのでしたら嬉しいです\(ϋ)/♩
次回noteもよろしくお願いします!!
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お読み頂いた前後で、ご自身が捉えている世界の見え方にプラスできるような、別角度の新たな視点を提供できたらと強く思っています。 月1〜2本の…
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