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エディット・ピアフ 愛の賛歌(2007)

辛い現実を生き抜く勇気と力を与えてくれる
人生賛歌を謳いあげた歌姫の切なくも、まぶしい生涯

『愛の賛歌』『バラ色の人生』などで知られるフランスの伝説的シャンソン歌手、エディット・ピアフ。人々の心を揺さぶる感動的な歌を生み出すためには、かくも多くの痛みを味あわなければならなかったのか。

皮肉な運命に翻弄されながらも歌に生き、わずか47年で幕を閉じたピアフの波乱の人生が鮮やかに蘇ります。

【ストーリー】
1915年、第1次大戦中の貧しい家庭に生まれ、祖母の娼館に預けられて育ったピアフは、路上で歌って日銭を稼いでいたところを見出され、プロデビュー。瞬く間に人気歌手へと成長します。

歌手として天性の才能を持つ一方で、両親の愛に恵まれなったピアフ。愛に飢えすぎたことが、歌の世界と悲劇の道を開いたのは、なんとも皮肉です。ピアフは、たった一人で生き抜くために身に付けた勝気さと横暴さで、幾多の逆境を乗り越え、見事、歌姫の名声を掴み取ります。

しかし、もっと素直な心で人との絆を繋ぐことができたなら、最愛の恋人の死から自身の死へと向かう悲運を回避できたのでは。現実を直視した素直な歌の世界とは裏腹に、愛を知らないあまりに不器用な生き方で身を滅ぼしていくピアフの姿が切なすぎます。

激動の人生をあますところなく描ききり、複雑なピアフの人間性を見事に浮かび上がらせたオリヴィエ・ダアン監督、そして、ピアフの魂が乗り移ったかのような奇跡の名演を見せ、アカデミー賞主演女優賞に輝いた主演のマリオン・コティヤールが本当に素晴らしいです。

人生の厳しさに思い悩む人々を励ましたピアフの歌のように、本作も辛い現実を生き抜く勇気と力を与えてくれるはず!

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