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ワイルド・スピード(2001)

スリリングなストリートレースが斬新!
超人気カーアクション映画シリーズの第1作

『ザ・スカルズ/髑髏の誓い』(’00年)のポール・ウォーカー、『ピッチ・ブラック』(’00年)のヴィン・ディーゼルら、当時新進気鋭の若手俳優たちが最新鋭のデジタル技術を駆使したワイルド・スピードなカーアクションを展開。無謀なストリートレースを繰り広げる若者たちのファンキーでクレイジーなノリが受けて、世界的な大ヒットを記録しました。

【ストーリー】
高級車を運送するトラックを狙う連続襲撃事件が発生します。犯行グループと目されたのは違法なストリート・カーレースのスター、ドミニク・トレット(ヴィン・ディーセル)とその仲間たち。ロス市警の警察官、ブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)はおとり捜査で手柄を挙げて刑事に昇格しようと、車の改造屋を装いドミニクに近づきます。
しかし、命をかけたカーレースをともに経験し、ドミニクとブライアンは次第に友情を深めていきます。さらにブライアンはドミニクの妹ミア(ジョーダナ・ブリュースター)を愛するようになりますが……。

トヨタのスープラや、日産のスカイラインGT-R、マツダのマツダ・RX-7など、日本製のスポーツカーも参戦したストリートレースシーンは見応えたっぷり! 最新デジタル技術を駆使し、加速時の車の内部構造を視覚化した映像はまるで運転席にいるような臨場感を生み出し、カーアクションに新たな方向性を見出しました。

ストーリーはドミニクが本当に犯人なのか?という点で最後まで興味をつなげますが、犯罪アクションというよりは若さはじける青春ドラマといった仕上がりのため、タイトルから容易に連想できる、見せ場の連続に酔いしれるのが一番の楽しみ方です。***************************************************************************
【『ワイルド・スピード』シリーズの歴史】

『ワイスピ』の愛称で知られる本シリーズは、今年2023年5月、ついに10作目『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』が公開されます。製作面での紆余曲折を経て、20年以上にわたる超人気シリーズとなったことはとても感慨深いです。

2作目『ワイルド・スピードX2』(’03年)では、前作のロブ・コーエン監督と主人公の1人、ヴィン・ディーゼルが降板。3作目『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(’06年)では、もう一人の主人公、ポール・ウォーカーが降板。1作目とはまったく雰囲気の違う作品になってしまいました。

ただし、3作目の舞台は東京ということで、すでに国際派スターだった千葉真一に続き、妻夫木聡や真木よう子など、多くの日本人俳優たちがハリウッド進出を果たすことに。当時はまだ無名だった北川景子はワイルドな女子高生役で出演しており、今、見返すととても新鮮でしょう。

4作目『ワイルド・スピード MAX』(’09年)では、1作目の主演コンビ、ポール・ウォーカーとヴィン・ディーゼルが復帰、共に人気スターとなっていた2人の再共演で作品のスケールは格段にアップしました。以降、ドウェイン・ジョンソンやジョイソン・ステイサムらアクションスターも出演する豪華なアクション大作となっていきます。

しかし、7作目『ワイルド・スピード SKY MISSION』(’15年)では、撮影中にポール・ウォーカーがプライベートでの交通事故で亡くなってしまうという悲しい出来事がありました。(映画は脚本を変更し、彼の兄弟であるケイレブとコーディが代役を務めて完成されました。)

私は3作目まではリアタイで観ていたのですが、4作目で脱落し、前作の9作目『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(’21年)で15年ぶりに本シリーズを観たところ、過激なアクションシーンがノンストップで続く、とてつもないアクション映画になっていて、とても驚きました。

1作目のストリートレースで興奮する若者たちがかわいらしく見えるほど、とんでもないアクションの連続なのですが、疾走感は半端ありません! 最新作も「そんなバカな!」という、ありえないアクションばかりなのでしょうが、どこまで突き抜けているのか興味もあります。

シリーズの立役者、御年55歳のヴィン・ディーゼルの頑張りにも注目です。
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