ホーンテッド・マンション(2003)
幽霊屋敷の案内人はエディ・マーフィ
一度はお試しあれ、実写版『ホーンテッド・マンション』
2000年代前半、ディズニーランドのアトラクションの映画化がブームになりました。第1弾は「カントリーベア・ジャンボリー」をモチーフにした『カントリーベアーズ』(2002年)。
第2弾は『カリブの海賊』を映画化した『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003年)。このプロジェクトを知ったときは、正直、「アトラクションの映画化なんて、無理やりだな~。ハリウッドも、いよいよネタが無くなってきたのかな~」なんて、思っていたのですが、ふたを開けてみれば空前の大ヒット! 大人気シリーズになりました。
本作はそんな『パイレーツ~』の大ヒットを受けて、早々に製作されたディズニーランドのアトラクションもの第3弾です。999人のゴーストが棲む呪われた屋敷をめぐる『ホーンテッド・マンション』の世界が実写になりました。
【ストーリー】
夫婦で不動産業を営むジム(エディ・マーフィ)の妻サラ(マーシャ・トマソン)のもとへ大豪邸売却の仲介依頼が舞い込みます。しかし、屋敷に呼び出された日は一家4人で家族旅行へ行くことになっていました。大きな仕事を逃すまいとするロイは、渋る3人をよそに旅行の途中で屋敷に立ち寄りますが……。
エディ・マーフィ主演のディズニー映画。どちらも根強く作り続けられるものの、それぞれの当時の作品を見れば、内容的に納得できる作品は減っていました。そんな両者がタッグを組んだ作品だから、それなりの心積もりをしておいても無駄ではないかも。
いかにもエディ・マーフィ的なコメディであり、ディズニー的なファミリーアドベンチャーです。
オリジナルストーリーのベースになるのは、屋敷内で発生するサラの誘拐事件。ゴーストたちの妨害にあいながらも、サラを救出する3人の奮闘がスリルとユーモア満載で描かれます。
その目的はかなりこじつけめいているし、お調子者のジムに反抗的な娘、気弱な息子といったステレオタイプのキャラクターがサラの救出を通して変わっていくという展開にもひねりはありません。
とはいえ、アトラクション同様、観る者をリアルなゴーストハウスへ招待することが、本作の一番の目的ではないでしょうか。視覚効果を駆使したゴーストたちの饗宴はリアルで楽しく、かなり期待に応えてくれます。
だたし、アトラクションのように、もう1回とまではいきませんが……。
そして、今年2021年から再び、ディズニーランドのアトラクション映画化ブームが到来しそうです。ドウェイン・ジョンソン主演の『ジャングル・クルーズ』が今夏全米公開予定、『スペース・マウンテン』の実写版、さらに『ホーンテッド・マンション』も再映画化され、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズにも新たな動きがあるようです。
新型コロナウイルスの世界的な流行で、レジャーやエンターテイメントなど、多くの“楽しいこと”に規制がかかるなか、〈映画×アトラクション〉というワクワクするようなプロジェクトはぜひ成功させてほしいです!
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